以前、コネタで「歌を聴かせて作るパン」という記事を書いたが、またしても音楽を聴かせて美味しくさせる事例を発見した。

今度は、バナナである。
兵庫県の豊岡中央青果が、モーツァルトを聴かせながら熟成させた『モーツァルトバナナ』を出荷している。

実は、鳥取県の米子市には「日本音楽熟成協会」なる組織があり、ここでは食品の熟成過程に音楽をかけると美味しさがアップする“音楽熟成”なる理論を提唱している。
同協会では今までにトマト、お酒、うどん等に“音楽熟成”を実践しており、同社は協会の協力を得て、『モーツァルトバナナ』の開発に着手した。

同社のバナナ熟成庫にスピーカーが取り付けられたのは、今年の7月。このスピーカーからはモーツァルトの名曲たちが流され、5~6日をかけてじっくりと熟成される。
そんな音楽環境で育ったバナナは、一体どんな味になるのか?
「甘くて、まろやかになります」(担当者)

そうですか、それは味わってみたい! というわけで、取り寄せてバナナを食べました。
手に取ってみると、色は際立ってキレイな黄色に見える。皮を剥いてみると、バナナ本体の白さも状態が良いような気がする。
早速、パクッといってみる。気軽なフルーツなのだ。気軽に味見するのが正しいに決まってるのだから。味は、甘い! これは間違いない。
たとえば、牛乳を口に含んでバナナを食べると、相乗効果でバナナの甘みと旨みがアップするみたいな。そんな感じで美味しい、ような気がする。
同社いわく、「甘くて、まろやかになります」とのことだが、これは科学的に実証されているわけではなく、あくまで感覚的なモノ。だから個人個人の舌により特別なものに思えたり、そうでなかったりするかもしれない。私は、とても甘くて美味しいバナナだと思った。

ちなみに、今後の予定として同社が“音楽熟成”を他の食品に採用するかは不明。
「反響次第で考えております」(担当者)
だが、すでに他社ではモーツァルトで育ったトマトやナスも出荷されているという。

そんな『モーツァルトバナナ』は北近畿(兵庫県北部、京都府北部)のスーパーなどで販売されており、出荷時にはコウノトリが指揮棒を振ったラベルが貼り付けられ店頭に並べられる。
通信販売などは受け付けられていないので、他地域の方々は残念!
(寺西ジャジューカ)
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