以前、コネタで「甲冑パンツ」なる新手の“勝負パンツ”を紹介した。
実は、21世紀のこの時代に、本物の甲冑を身にまとって人生の晴れ舞台に挑む男達が増えているという。


東京都足立区の結婚式場「フラールガーデン東京」には、甲冑を身にまとって挙げる“甲冑披露宴”なるプランがあるから驚きだ。

これは、今年の夏からスタートした試み。そこで、同式場にこのプランを開始したきっかけを伺ってみた。
「たまたま、テレビで『アド街ック天国』(テレビ東京)を観ていたんですが、番組で足立区の甲冑専門店が紹介されていたんです。そのお店には、結婚式の新郎から『甲冑を着付けに来てください』という発注が毎週のように寄せられており、これを式場発信のプランにしてみようと思い立ちました」

しかし、最近は“歴女”なんて言葉もあるくらい。新婦さんから「甲冑を着てみたい!」という声は上がらないのだろうか?
「一応、新婦さまの甲冑も用意はしているんです。でも、このプランで結婚されるご夫婦の多くは『いいんじゃないの』と、奥様のご理解があって旦那様のみ甲冑を着るケースがほとんどです」

この披露宴、盛り上がること必至な形式に違いない。ただ、注意点がいくつか……。
「まず、ご夫婦が揃って入場しますよね。その際、予告なしに新郎のみが甲冑を着ていたんですが、会場中がサーっと引いてしまったんです」
あまりにもなインパクトに、全員がビックリ! まだ、緊張感が残る出席者たちは「笑ってもいいのか、茶化しちゃいけないのか……?」。微妙な空気になってしまった。

この失敗(?)を踏まえ、式場では2、3回目の入場から甲冑着付けをオススメしている。

「お酒を飲んで、余興なども観て、その後に登場する甲冑姿には“ウワァーッ!”とお客様方も大盛り上がりです」

甲冑にもいくつか種類があるのだが、中でも人気は“直江兼続モデル”。
「直江兼続の甲冑は、兜に“愛”と書いてありますから、このプランでは人気です」

結婚式という晴れ舞台。その日から、社会という荒波に夫婦揃って立ち向かう。甲冑は、うってつけのコスチュームかもしれない。
いや、「結婚生活も、ある意味“戦争”だ」と言っているわけではない。
(寺西ジャジューカ)
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