「おしゃれは足元から」とか、「いい靴をはくと、その靴がいいところに連れて行ってくれる」等々、足元に気を使うことの大切さを説く言葉は多い。靴を長持ちさせるためには毎日、同じ靴をはかない方がいい、というのもよく聞く話。
しかし、はきやすくて気に入っている靴は、ついつい毎日足を入れてしまうことが多いもの。よって傷みも激しいのが悩みどころですよね……。

ところが、そんな悩みを軽~く一蹴する!? こんな本が登場した。麻布十番にある靴修理、靴磨きの専門店、『Spica(スピカ)』の監修による『一生モノの靴メンテナンスブック』である。靴修理や靴磨きといえば繁華街の路上などでひっそりとやっているもの、というイメージを一新するシックでおしゃれなお店だ。日々のお手入れのみならず、シーズンオフのブーツを預かってくれるサービスなどもあるそうで、まさに「靴コンシェルジェ」と呼びたい存在。ここで定期的に行われている「靴磨き教室」は予約がとれないほどの人気なのだとか……。

本書では「正しいフィッティング法」にはじまり、「正しい保管法」にいたるまでを惜し気もなく伝授。「おろしたての靴を長持ちさせるコツ」(ハーフソールで底を補強し、防水スプレーをひと吹きするだけで随分違うらしい)や、ストッキングで作った即席クリーナーを使う「時間がないときの革靴のお手入れ」等々、これなら私にもできるかも?というノウハウがいっぱい。

Spicaが実際に手がけた「リペア実例集」というのも載っているのだが、「これはもうムリだろう」と思われた、はき古して薄汚れたEtroのスエードのパンプスが、色鮮やかな新品同様になっていたのにはビックリ!! 料金は、かかとのトップリフト交換が1200円+スエードのクリーニングが5500円=合計6700円。古い靴を捨てて、新しい靴をもう一足買うことを思えば安い! ですよねー。

ところで、そもそも根本的に「どういう靴を何足くらい持っていればいいのか?」ってご存知でした?? 巻末のQ&Aコーナーによると、
「サンダル、ブーツなどの季節もの、パンプスなど通年ではけるものをそれぞれ3足くらい、合計10足くらいあるのが理想です。
価格帯は3~5万くらいの良質なもので、10年、20年履きたいと思える定番ものを買うといいでしょう」とのこと。

また、意外だったのは、ハイヒールの存在意義について。「ハイヒールは本来、パーティなどやわらかいじゅうたんの上で履くもので、脚をきれいに見せるためのものです。履いているのは2時間が限度です。街中のコンクリートなどの硬い地面の上を歩くためのものではありません」とのことで、SpicaではTPOに応じて上手に靴を履き替えることをすすめている。

そんなわけで、さまざまなブランドのかわいい靴がたくさん載っているので、眺めているだけでも靴好きには楽しい本書。手持ちの靴をリペアしながら、この春はどんなファッションを楽しもうかと、とおしゃれ計画を立てるのもイイかも。足元への美意識を高めることで、大人への階段を一段登れることは間違いなさそうです。
(まめこ) 
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