小学生時代、私も少しだけサッカーを齧っていたことがあるが、あれこそ運動量のスポーツ。プレーヤーにもよるだろうけど、“90分間動きっぱなし”という表現は誇張でも何でもないと思う。
至極、ハード!

ところで、非常に面白いサッカーアイテムが開発されたらしい。アディダス ジャパンが12月2日より発売している『adizero F50 powered by miCoach(アディゼロ エフフィフティ パワード バイ マイコーチ)』は、“頭脳を持ったシューズ”。これを履いて試合に臨むと、プレー中の選手の動きを計測し、データ化。そして記録するというのだ。

まず、シューズの中に専用のチップを埋め込む。そして、プレー。
すると、このチップが選手の「走行距離」、「最高速度」、「速度ゾーン」、「運動(プレー)時間」、「スプリント回数」を計測してしまう。

これは、スゴいな……。でも、どうしてこのようなサッカーシューズを? 同社に、開発のきっかけについて伺ってみた。

「adizero F50は、世界中のスピードプレーヤーがさらなる速さへと到達するために開発が行われました。今回のシューズとデバイスはプレーヤーのパフォーマンスを分析し、より速くなる為のヒントを与えてくれます。また、一般ユーザーがメッシのような世界中の素晴らしいプレーヤーとパフォーマンスを比較できることは、彼らのモチベーションにもなりますし、最高の経験につながります」(同社・担当者)

そう。
実はこのシューズ、既にFIFAクラブワールドカップ 2011 MVPのメッシ選手、サッカー日本代表の香川選手、清武選手、マイク選手など、国内外のトッププレーヤーが既に着用済み。彼らも、トレーニングやゲーム戦略に役立てたようなのだ。

そして今回の販売に際しては、サッカークラブや部活動など一般に使われる事を想定している。

「選手データの把握・分析・管理は、施設が整っているトップレベルのチームで既に行われております。そのようなデータを一般にも触れることができるようにし、より効果的に戦術や練習に反映。一般レベルから、レベルアップする事をサポートしたいと考えました」(担当者)

では具体的に、どんな風に活用していくと良い?

「試合の戦術や効果的な練習の実施に参考になります。
例えば、データにより後半走行距離が落ちる選手をあらかじめ把握することによって、交代タイミングなどの参考にもなりますし、また持久力が課題なのか、または瞬発系筋肉(ダッシュ)が課題なのか、そして、どこが長所なのかを知ることにより、より選手に合った練習プログラムの実施もできます」(担当者)

それらのデータは、パソコンとiPhone、iPod Touch、iPadで確認することができる。

そんな『adizero F50 powered by miCoac』は、同社の直営店かオンラインショップ、もしくは一般スポーツ店で購入することができる。価格は、17,325円(税込み。チップは別売り)。

チップである『miCoach SPEED_CELL』は7,245円(税込み。PC用)と8.295円(税込み。
iPhone用)。

しかし、遂にここまで来たかという気がする。完全に新次元。サッカーは、頭脳のゲームでもあるのだ。
(寺西ジャジューカ)