最近、きゃりーぱみゅぱみゅの新アルバムを買ったのだけど、同作には「キミに100パーセント」なる楽曲が収録されていた。これって、アレだよねぇ。
カルロス・トシキ(80年代後期に活躍したヴォーカリスト)が歌ってた「君は1000%」を意識してるよねぇ? そういえば、彼は日系ブラジル人。そのカタコトっぷりが奇跡的に功を奏し、図らずもオリジナリティ溢れる歌唱法を身に着けていたっけ。

いや、色々思い出してしまったんです。というのも、理由がある。今、こんなグループが話題になっているらしく。メンバー全員が女子中学生で、メンバー全員が群馬育ちで、しかもメンバー全員が日系ブラジル人。
そんな少女5人で結成されたアイドルユニット「リンダIII世」が、巷で噂になっているそうなんです。

しかし、どうして日系ブラジル人のみで構成したのか。その意図は?
「群馬県太田、大泉、伊勢崎在住のメンバーで構成してできたブラジリアン・ガール・ユニットなので、必然的にとしか言えませんね」(同ユニット・担当者)
群馬県太田市と大泉町は、全国最多の在日ブラジル人が密集するエリアとして有名。“群馬のブラジル”とも言うべき、ブラジリアンタウンだそうだ。要するにご当地アイドルユニットを結成しようと思い付き、蓋を開けると日系ブラジル人のみの構成となってしまった。

それにしても、聞きたいことがたくさんある。
まず、この「リンダIII世」とは? その名前に、どんな意味が込められているのか。
「『リンダ(linda)』は、ポルトガル語で『美しい』という意味です。『III世』は、日系~を連想させる言葉なので……」(担当者)

ちなみに、メンバーはムツミ、サクラ、ナオミ、サユリ、シオリの5人。
「ムツミ、ナオミ、サクラが中学1年生、シオリ、サユリは双子で中学3年生です」(担当者)
平均年齢は、12.8歳。もちろん、メンバー全員がポルトガル語も日本語も両方話せるバイリンガルである。だって、“群馬のブラジル”でスクスクと育ったから!
「メンバー5名中4名はブラジル生まれで、メンバー全員が太田、大泉、伊勢崎などの群馬育ちです」(担当者)

もちろん、彼女らが歌う楽曲にも注目したい。
昨今は“楽曲派”なる言葉も生まれており、アイドルファンが曲のクオリティを重視するのは珍しくない傾向にあるのだし。
「EDMにバイレファンキやサンバなどのブラジリアン要素を取り入れた『B-POP』という全く新しい音楽を歌うことが、リンダIII世の特徴です」(担当者)
J-POPでもK-POPでもなく、「B-POP」! そんな未知なる楽曲は、「リンダIII世」のオフィシャルウェブサイト、もしくはYoutube上で確認することができる。今まで彼女らは、1stシングル『未来世紀Ez zoo』を4月に、2ndシングル『愛犬アンソニー』を7月24日にリリースしているそうだ。

そして、今後の展望について。
「現在は群馬を中心に活躍しておりますが、この夏は遂に東京進出します!」(担当者)
「Tokyo Idol Fes.」(7/27~28)と「 Summer Sonic2013」(8/11)等に出演するという。っていうか、サマソニ出ちゃいますか!

そんな彼女らの支持層は、他のアイドルグループ以上に幅広い。
年齢、性別、そして人種を問わず、多くの人に受け入れられているようなのだ。
「ファンやマスコミからは『可愛い』、『音がカッコいい』など、たくさんのありがたいお言葉をいただいていますが、我々はマイペースに進んで行きます」(担当者)
マイペースに進んでいたら、いつの間にかサマソニに行き着いてしまった。デビューして、まだ間もないのに!

ブラジルといえば「アントニオ猪木」、「マルシア」、「リンダIII世」。そんな域にまで達しているか? もはや。
(寺西ジャジューカ)