あらためて言うまでもないが、喫茶店のコーヒー1杯以下の値段で、好きなだけ好みのドリンクが楽しめるのだからこんなに頼もしいサービスはない。
ドリンクバーの主役はメロンソーダ……だよね!?
ちなみに、大手ファミレスで初めてドリンクバーを導入したのはガスト。1992年のことだ。当初はホットドリンクのみだったが、時代に合わせてバリエーションは急速に拡大。現在は、タッチパネル形式で手軽にミックスドリンクが楽しめる最新機種が順次導入中である。
ココスやデニーズなど、他のファミレスも同じようなスタイルが主流に。より便利に、楽しみ方も幅広くなっているドリンクバーだが、その花形といえば、やはりメロンソーダではないか。
「このわざとらしいメロン味!」
筆者は子どものころから立派な中年になった今に至るまで大好物!
いまだにハレの日の特別感、ご馳走感を演出してくれる特別な飲み物なのだ。
札幌で見つけたメロンソーダのビアカクテルとは?
そんなメロンソーダを使った変わった飲み物を札幌で見つけた。
その名も「グリーンガフ」。
何でもビールとメロンソーダのビアカクテルらしい。
このPOPがあったのは、すすきの駅徒歩3分の『ステーキ&ハンバーグ HIGE(ひげ)6条店』 。
道内に4店舗。食べログの「全国ハンバーグランキング」で1位を獲得したこともある、実力派の人気店だ。
ハンバーグ目当てで足を運んだ際にめちゃくちゃ心惹かれたのだが、その想定外の組み合わせにひるんでしまい、オーダーは見送ってしまった。
その後、グリーンガフをググってみたが、何の詳細も見つからない。Twitterやインスタグラムでも情報はごくごくわずかだ。
札幌で飲んだと思われるツイートや画像が何点かあった点が気になるが、ひょっとして、ご当地系のドリンクなのだろうか?
または、局地的なブーム?
そこで、『HIGE』さんに電話でお話を伺ってみた。
「お店で提供し始めたのは、1年半ほど前になります。グリーンガフは、北海道コカ・コーラボトリングさんが、メロンソーダの需要を拡大するために提案してくれたドリンクになんですよ」(合同会社HIGE CORPORATION 統括マネージャー 太田俊之さん)
なんと!
結構大掛かりな仕掛けなんだろうか!?
「当店ではビール需要が高いので、ジンジャーエールを使ったシャンディガフや、トマトジュースを使ったレッドアイなど、ビアカクテルは人気メニューです。その流れに連なるなら、違和感はないかと思い導入しました。グリーンガフってネーミングもキャッチーですしね。ただ、他のお店さんでは聞いたことはありません。札幌市内の一部チェーンなどでも提供していた時期があったようですが、現在は他にはないようです」
それって、味の問題……?
実際、売れ行きはどうなのだろうか?
「『発色がキレイ』『インスタ映えする』『甘くて美味しい』など女性人気が高いですよ。物珍しさもあってか、男性にも思った以上に好評です。むしろ、リピートが多いのは男性なんですよ」
どんな味になるのか、興味が高まりまくり!
市販のメロンソーダを使っても再現できるのだろうか?
「個人的な感想ですが、市販のメロンソーダでは発色も味も薄く感じます。比率自体はメロンソーダとビールを1対1にするだけですが、やはり、お店のサーバーで作ったものとは違う気はしますね」
ファミレスのドリンクバーでグリーンガフを再現してみた
近くて遠いグリーンガフの壁。
でも待てよ! ならば、ファミレスのドリンクバーを使えばいいのでは!?
そこで、前述のガストさんに伺ってみた。
「一般社団法人 日本ハンバーグ協会」理事長でもある筆者。ホットラインは完璧である。
「メロンソーダは一定のファンが存在する、なくてはないならないドリンクだと考えています。さまざまなアルコールとのミックスは、すかいらーくグループが先駆けて公式にオススメしていますので、ご協力できることがあればぜひ!」(株式会社すかいらーくホールディングス マーケティング本部 マーケティングPRチーム 堤雅さん)
さすがガストさん!
俺たちにできないことを平然とやってのける!
そこにシビれる! あこがれるゥ!
てなわけで、実際に試してみた。
せっかくだから、ガストの平日限定「ハッピーアワー」を活用することに。
なんと、平日の14時~18時は通常449円の生ビールが200円(税別、以下同)なのだ。
ドリンクバーもプラス219円で組み合わせ可能と、超お得!
とりあえず、普通に生ビールを半分楽しんで……。
そこに、おもむろにメロンソーダを投入!
だいたい1対1の割合になるよう、グラスに注いだメロンソーダを追加してみる。
完成!
鮮やかに輝くグリーン!
早速飲んでみると……。
ん! さわやか!!
ビールの苦味とメロンソーダの酸味、それぞれの飲み手を選ぶクセが薄まった気がする。
少しビター感のある大人のメロンソーダというか、少し甘さを感じる子どものビールというか……。
この後、メロンソーダの割合を微妙に変えて色々試してみたが、メロンソーダは思い切って入れた方がよさそう。
量が少ないと、単なる薄いビールのようになってしまうのだ。
ちなみに、ガストのランチタイムは平日なら10時半~17時まで。
だから、ハッピーアワーと重なる14時~17時なら、お得なランチメニュー&破格のアルコールメニューの両方が楽しめる。
まさに、ガストならではのゴールデンタイム!
取材に伺ったのは15時だから絶好のチャンス。なので、日替わりランチと合わせてみた。
大盛り無料のライス&スープバーもセットで499円だ。
そして、これが意外にもイケてしまう不思議。
筆者が単にハンバーグもビールもメロンソーダも好物だからという可能性もある。
しかし、ご飯はともかく、濃いめの照り焼きソースのハンバーグとは相性がいいのは間違いない。
遅めのランチであり、早めの夕飯でもあるこの時間帯に、昼下がりのメロンソーダと夜のビールを一度に楽しむ贅沢。
ささやかな非日常が、より美味しく思わせるのかも知れない……!?
唐揚げとも合わせてみた。
ジューシー&プリップリな鶏肉は揚げ加減も最高。グリーンガフがゴクゴク進む。
背徳感にまみれた禁断の組み合わせかも知れない。
結局、ジョッキ3杯楽しんじゃいました。
グリーンガフのブーム来ちゃうかも!?
メロンソーダが好き、そしてビールが好きなあなたなら、試してみる価値ありです!
(バーグマン田形)