先日、パリに取材に行ったのだが、そのとき利用したのがエティハド航空だった。エティハド航空は2003年に誕生、日本には2010年に就航したばかりの比較的新しいエアラインだ。
その拠点となるのがアブダビ国際空港である。

タラップで降り、バスで空港ターミナルへ向かう。砂漠の真ん中の都市にある空港とあって、海援隊の『思えば遠くに来たもんだ』という歌のタイトルが思わず頭に浮かぶような光景が広がる。
中東のベスト空港、アブダビ空港のデザインが斬新すぎる!

第1ターミナルの中に入ってみると、またビックリ。なんともユニークなデザインで、まるで蜂の巣のよう。異国情緒……なんて表現を通り越して、もはや宇宙空間のような斬新さ。
とりあえず私の旅史上、一番インパクトがある空港デザインであったことは間違いない。
中東のベスト空港、アブダビ空港のデザインが斬新すぎる!

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もちろん、空港としての機能は通常、いや、むしろ平均以上に備わっている。フリーWi-Fiも完備されており、最近では乗り継ぎ客向けにスリーピングポッド(卵型の睡眠空間)も設置。スカイトラックス社による国際空港評価「ワールド・エアポート、アワード2014」で、中東のベストエアポート第1位に輝いているほど。ちなみに空港の設計はパリ空港公団、施工は竹中工務店をふくむジョイント・ベンチャーが手がけている。

ターミナル内を散策してみる。
一般的な空港と同じく、カフェやお土産物屋が並んでいるが、店舗数はそれほど多くない。土産物のラインナップとしては、ラクダのぬいぐるみやキーホルダー、アラブ風マトリーショカなどの雑貨、食品ではデーツ(ナツメヤシの実)やバクラバ(パイ生地にナッツ類を挟んで焼いたもの)といった中東スイーツが目立つ。アブダビにはフェラーリのテーマパーク「フェラーリワールド・アブダビ」もあるため、フェラーリグッズも充実していた。
中東のベスト空港、アブダビ空港のデザインが斬新すぎる!

ひと通り見終わったところで、マクドナルドでひと休みすることに。
中東のベスト空港、アブダビ空港のデザインが斬新すぎる!

なんとここでご当地メニュー、マックアラビアを発見! 当然オーダーしてみた。価格はポテトとコーラがセットになって約900円。
バンズではなくピタパンにレタス、トマト、チキンがサンドされている。チキンはササミか胸肉のようで淡泊だ。全体としてやさしい味わいで、個人的にはキライじゃない。付け合あわせのポテトの塩加減も絶妙だった。
中東のベスト空港、アブダビ空港のデザインが斬新すぎる!

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実はアブダビ国際航空には第3ターミナルもあり、帰国時はそちらを使用したのだが、近代的で非常にモダンな造り。第3ターミナルはエティハド航空専用ターミナルでもある。
快適に過ごせるが、伝統的なアラビア感という意味では、第1ターミナルに軍配があがるかもしれない。
中東のベスト空港、アブダビ空港のデザインが斬新すぎる!

なお、エティハド航空は最近では、日本からヨーロッパやモロッコへ行くツアーなどにも使われており、アブダビ国際空港にも意外に日本人の姿は多かった。もちろん、乗り継ぐ分、時間はかかるわけだが、非常に個性のある空港なので、目的地プラスアルファで違う国を訪れた気分が味わえて楽しかった。旅にユニークな彩りを添えてくれる中東らしい空港だ。
(古屋江美子)