タラップで降り、バスで空港ターミナルへ向かう。砂漠の真ん中の都市にある空港とあって、海援隊の『思えば遠くに来たもんだ』という歌のタイトルが思わず頭に浮かぶような光景が広がる。
第1ターミナルの中に入ってみると、またビックリ。なんともユニークなデザインで、まるで蜂の巣のよう。異国情緒……なんて表現を通り越して、もはや宇宙空間のような斬新さ。
もちろん、空港としての機能は通常、いや、むしろ平均以上に備わっている。フリーWi-Fiも完備されており、最近では乗り継ぎ客向けにスリーピングポッド(卵型の睡眠空間)も設置。スカイトラックス社による国際空港評価「ワールド・エアポート、アワード2014」で、中東のベストエアポート第1位に輝いているほど。ちなみに空港の設計はパリ空港公団、施工は竹中工務店をふくむジョイント・ベンチャーが手がけている。
ターミナル内を散策してみる。
ひと通り見終わったところで、マクドナルドでひと休みすることに。
なんとここでご当地メニュー、マックアラビアを発見! 当然オーダーしてみた。価格はポテトとコーラがセットになって約900円。
実はアブダビ国際航空には第3ターミナルもあり、帰国時はそちらを使用したのだが、近代的で非常にモダンな造り。第3ターミナルはエティハド航空専用ターミナルでもある。
なお、エティハド航空は最近では、日本からヨーロッパやモロッコへ行くツアーなどにも使われており、アブダビ国際空港にも意外に日本人の姿は多かった。もちろん、乗り継ぐ分、時間はかかるわけだが、非常に個性のある空港なので、目的地プラスアルファで違う国を訪れた気分が味わえて楽しかった。旅にユニークな彩りを添えてくれる中東らしい空港だ。
(古屋江美子)