「読書の秋」という言葉があるけども、個人的に読書は夏です。だって小学生時代、夏休みに読書感想文を義務付けられてたもの! いまだ、その頃の体内カレンダーが染み付いている自分です。
さて、読書感想文のスタンダードといえば、『吾輩は猫である』でしょうか。語り部である猫を主役に物語は進んでいく、言わずと知れた名作。
じゃあ、発想を変えて。もしも、語り部が「パンツ」だったらどうする……?
というのも、実はワコールが不可解な企画をたち上げてるのです。その名は「私はパンツ」。パンツが語り、パンツが主役のショートストーリーを、同社は広く募っているらしく。
でも、急にそんなこと言われても。……と皆が右往左往しないよう、ワコールがお手本となるべき作品を今までに3つほど公開してくれてますよ!
●『シューカツ・パンツのユーウツ』
「あたしは、シューカツ中のパンツ。ランジェリー・ショップでスタッフに励まされながら、デビューの日を心待ちにしている」という書き出しで始まるこの作品。パンツの就職とは、「買ってもらう」ことを指します。「特別な能力(ヒップアップの才能があったり、マイナス5歳に見せる魔法が使える)をもったエリート」に囲まれ、なかなか就職できずにいる主人公は、ド派手なカラフルボディの持ち主なので敬遠されがち。果たして、彼女は就職できるのか!?
●『アイツのパンツのヒミツ』
主人公は、「コナツ」なる女性の勝負パンツ。
結果、彼女の出番はすぐにやって来た。……が、予想外の流れに。なんと、すぐに王子にはぎ取られてしまいました。「こんな大事なときに美しい私に目を向けないなんて」と憤りつつベッドから羽ばたく彼女の行く末は!?
●『ナツはパンツでゴアイサツ』
主人公は、ギフト用に包装されたメンズパンツ。パトリシアという女性に買われたばかり。「オレはどこへ行くのだろう。軽薄な男だけは勘弁してほしい」という彼の心配は、取り越し苦労でした。パトリシアの彼氏は、頼りになりそうないい男だったのです。
しかし、気がかりなことが一つ。パトリシアは主人公と一緒に“トランクス野郎”も購入している。
なんでしょう、このショートストーリー界の新境地群は! っていうか、なんでワコールはこんな事をしてるんですか!?
「パンツの日(8月2日)にちなんで、スタートした企画です。普段あまり考えないであろう『パンツ』のことについて、じっくり考えていただく時間を持っていただきたいという思いから募集しております」(担当者)
確かに、パンツ自体の気持ちにならないと書けない小説ばかりだ。
さて、どんなストーリーを書こうかしら……。だって、そんな発想したことないんだもの! まさに、道無き道を往く企画。
「今までに、さまざまなストーリーが寄せられています。女子高生のパンツ、子どものパンツ、大人の女性の勝負パンツ、元・勝負パンツと新しい勝負パンツとの関係……。シチュエーションは幅広く、パンツが人間へのさまざまな思いを語っています」(担当者)
応募者はやはり女性が主だが、男性による応募も見受けられるとのこと。逆に言えば、男性側からの発想は際立つかも!
では、応募概要について。いくつかあるのですが、特に重要なのは以下の2つ。
●タイトルに「私はパンツ」と必ずつけてください。サブタイトルは自由です。
●「パンツ」をストーリーテラーとして一人語り(独白)のストーリーを書いてください。
これらの概要にのっとった小説を自身のブログで発表し、そのURLをワコールに送ってください。応募者のなかから抽選で5名に、「ワコールエッセンスチェック(商品券)」1万円分が贈呈されるとのこと。
「書いていただいた方、読んでいただいた方たちが、それぞれ『パンツ』のことを考える時間を少しでも持っていただくことが目的なので、特にグランプリを決めたり賞品を贈ることは考えておりません」(担当者)
応募方法は、キャンペーンページを参照。応募締め切りは、8月31日の23時です。
ちなみに、今回寄せられた応募作、同社を通じて発表される予定はないらしいです。
「『私はパンツ』で検索していただくと、ご応募いただいた小説を探し出すことができると思います」(担当者)
こうなったら、待ったなしか? さ~あ、検索、検索!
(寺西ジャジューカ)