ジョブズがiPhoneケースを嫌っていたのは、有名な話。「僕は、擦り傷のついたステンレスを美しいと思うけどね」と発言していたそうですが、私も同感です。
そんな、必要以上に保護することもないだろうに。ケースを装着させることで実用性を損なう場合も出てくると聞いてますよ。

しかし、実用性を伸ばすiPhoneケースならば話は別。「ジャパンドラッグ」(埼玉県川越市)が発売する『メタルサウンドジャケット』、装着させるとなぜか音量が大きくなり、しかも音質がクリアになるそうなんです。

開発のきっかけは、同社代表・小川さんの日常の一コマ。“アナ雪ソング”(「Let It Go~ありのままで~」)の動画再生を愛娘たちに連日せがまれた小川さんは「手で持たずに、もっと良い音質で楽しませてあげられたら……」と、思案。
結果、たどり着いたのは「サラウンドバイパスシステム」(特許出願中)というシステムでした。本体のスピーカー部分をふさぎ、本体とケースの間をトンネル状にし、ラッパと同じ原理で音が大きくなる、という考え方です。
「通常は音を大きくすると音が割れてしまいがちになりますが、このiPhoneケースだと音質がクリアになるんです」(小川さん)
素材は超高級アルミ。この凝ったフォルムを成し遂げた技術力は、どこから来ているのだろうか……?

その他の機能も、盛りだくさんです。上部ループ部にボールペンを刺せば、iPhoneを立った状態にしてそのままキープすることができ、寝かせて反響させればメガMAXの大音量になる。また独自の集音構造で、自分の声をクリアに届けることも可能。
お財布カード・ICカードは裏面にワンタッチで収納&脱着できます。
この情報を踏まえ、さまざまなシチュエーションでのメリットをご紹介しましょう。
・ゲーマーはゲーム中に指でスピーカー穴をふさいでしまい、音が手のひらに行ってしまいがち。それが防げる
・ダンサーはiPhoneを立たせたまま自分のダンス動画を録画できる
・バイカーはハンドルに市販の取り付けキットでiPhoneを固定し、ナビ代わりに。音は前面に出るので、運転中でも聴こえやすい

最後の使用法、注目です。実は同社、ハーレー・ダビッドソンのカスタムを手がけるバイク屋さんなんです。
この技術力は、日頃のカスタムで培った技術力のたまものだったのか! いや、決してバイカーだけでなく、幅の広い購買層が、それぞれ自分に合った使い道を見つけているようですが。なるほど、やっぱり実用性ありきのiPhoneケースです。

もちろん、ネガティブ面に関しても対応済み。独自の集音構造「集音マイク採用」により、オールアルミにもかかわらず自分の声を通話中の相手へクリアに届けることができるし、ハンズフリー通話もお手のもの。電波への影響に関しては、最小限に留まるフォルムを形にしました。
「従来のiPhoneケースは“保護する”ことがメインですが、『メタルサウンドジャケット』は“音を良くする”ことが最初の目的でした。
実用性を優先し、結果としてiPhone自体も守れていた……という考え方です」(小川さん)

ここで、ネタばらしさせてください。今までの情報は、iPhone5/5s向けケースについての説明でした。しかし、時代は流れます。『メタルサウンドジャケット』の量産化が始まろうかというまさにその時、同じタイミングでiPhone6/6 Plusの発売が発表されてしまったのです……。
「ただiPhone6 Plusには割れたり曲がってしまったり、新たな問題点を浮き彫りになっていますよね。iPhone6/6 Plus向けに強度面で新たな機能を備えた新バージョンを考えています」(小川さん)
どうやら新バージョン、サイズを変えるだけではない模様。
ウィークポイントには対応し、iPhone6/6 Plusならではの付加価値を伸ばす方向で、全く新たな『メタルサウンドジャケット』が出来上がるみたいです。

ちなみにiPhone5/5s向けケースの価格は、18,000円(消費税、送料、代金引換手数料は全てサービス)。iPhone6/6 Plus用については、近日中の発売が予定されているようです
「iPhone5/5s向けはゴツゴツして男性にはたまらないデザインでしたが、iPhone6/6 Plus用は女性やお子様も手に取りやすいデザインにする予定です。ご期待ください!」(小川さん)

バイク屋さんならではのiPhoneケース、これならジョブズも興味をひかれるんじゃないでしょうか?
(寺西ジャジューカ)