小物に気を遣っている人、大人に見えますよね。腕時計、お財布、手帳、ペンなどなど。
社会人同士の打ち合せともなると、その辺りへ視線が行くことは無きにしもあらず。
ところで、携帯電話はどうでしょうか? と言っても、妙に高価な携帯・スマホのことを言っているのではなく。そうではなく、“高級志向”に応えるスマホカバーは存在するのかどうかが気になります。

……ありました。見つけてしまいました。株式会社DAQが昨年12月より発売しているのは、15万円もするジュラルミン製iPhone 6ケース『The Slit(ザ・スリット)』

“iPhone版ロレックス” 15万円の金属製iPhoneケースとは
ジュラルミン製で“iPhoneケースの頂点”を目指した。

“モノ”もさることながら、どうしても目が行くのは“値段”でしょうか。大胆な価格設定をされていらっしゃいますな……。
「iPhoneケースという歴史の浅いプロダクトには、例えば時計でいう『ロレックス』のような存在がありません。高級腕時計は長い年月を経て、様々な文化が生まれながら形成されていきました。そんな中、せっかく世界を変えてしまうようなプロダクトとなったスマートフォンなのに、ただ『傷が付かなければいい』という安易な価値観しか無いのはとても悲しい事です。そこでわれわれがiPhoneケースというプロダクトの頂点を目指し、『The Slit』を商品化いたしました」(担当者)
“iPhoneケースの頂点”とは、頼もしい! では、その細部について。
特徴として、大きく3つの要素が挙げられるようです。
“iPhone版ロレックス” 15万円の金属製iPhoneケースとは
丸みを帯びたデザイン。

■職人による「最新伝統工芸」
背面は建築の「スリット」をモチーフにしたデザインで、5軸の切削機を用い、素材「超々ジュラルミンA7075」の塊から削り出している。スリットの溝部分は一本ずつ切削の角度が異なるため、一線削るごとに刃の角度を変えて削るという恐ろしいほどの手間と時間をかけた。高性能の切削機と高度なプログラミングを駆使して削り出した後、職人が一つずつ手作業で丹念に仕上げをし、シリアルナンバーを刻印して完成させる。

■ネジを使用しない心地よい着脱構造
金属製のケースはネジなどを使って装着するのが一般的だが、多くの職人らの研究と幾度もの試作の末、上下に分かれたケースを合わせるだけで完了する特殊な構造「batto」を開発・採用している。着脱時の「カチッ」という感触と音は、日本刀を鞘から「抜刀」するかのような独特の心地良さがある。


■iPhoneと一体化するフィット感
『The Slit』を装着すると、もとからiPhoneの一部だったかのようにぴったりとフィットする。「ケースを装着している」と言うより「iPhoneのデザインを一新したような佇まい」と表現するにふさわしい精密さと美しさ。iPhone本体の存在感を大切にしながら着飾るようにケースをまとう、新たなケースである。
“iPhone版ロレックス” 15万円の金属製iPhoneケースとは
このケースのためだけに開発した、カチッとはめるだけの「抜刀」のような構造。

ちなみに気になる、電波障害について。こんなに頑強な素材を使っているし、特に金属製とカーボン製は「最も電波劣化が激しい」と言われておりますが……。
「『The Slit』は金属で背面全体を覆っていますが、スリットのデザインが上部にまで回り込み、空間を作ることで電波の逃がし穴になるよう設計されています。
このように限られた中で構造設計を工夫することで極限まで電波劣化を抑え、製品化に至りました。ですが電波劣化が少しでも気になるお客様にはご満足いただける製品ではないので、ご購入をお控えください」(担当者)

そんな『The Slit』の価格は、何度も言いますが15万円(税込16万2000円)。カラーはブラック、ゴールド、シルバーの3色展開で、国内外のセレクトショップならびにAmazonなどでの購入が可能です。
「12月からの発売で、今までに約100個程度が売れております」(担当者)
意外に売れてる! ところで、どんな人がこのiPhoneケースを買うんでしょうかね……?
「40代以上の男性が中心でしょうか。当然のように販売金額に関する反響が大きいですが、金属加工やデザインに対する反響、実際に利用して満足していただいている声などが当社へ寄せられています」(担当者)

金属加工やデザインへの満足の声……。なるほど、“iPhone版ロレックス”の面目躍如ですな!
(寺西ジャジューカ)