DVDレコーダーやBDレコーダーが壊れたこと、ありますか?

HDDの寿命は「3~4年」「4~5年」などと言われることが多いものの、実は環境や個体の品質差による部分が大きく、「5年以上使っているけど、全く不調はない」と言う人もいれば、「購入後3カ月で故障した」などと言う人もいる。

また、「故障率は、使用時間・頻度と関係ない」などという発表がされたこともあり、「寿命は結局、運。
当たり外れがあるだけ」とも言われる。


HDDレコーダーの不調の「予兆」


HDDの油断ならないところは、「ある日突然、故障してしまう」ことが多々あること。
現在3台目が稼働している我が家の場合、1台目、2台目ともに購入後2~3年で故障してしまったが、後で思えば、 “不調”は、少しずつ見られた。
以下、不調について、順を追って見ていきたい。

〇初代
・ディスクが読み込めないときが出てくる。汚れだろうと思い、クリーニングすると、読み込めるように
 ↓
・クリーニングしても読み込めないディスクが徐々に増えていく
 ↓
・既製品は読めるが、録画したディスクはほとんど読み込めなくなる
 ↓
・ディスクに書き込むことができなくなる
 ↓
・終了

〇2代目
・録画を勝手に一時中断。その後、勝手に復活。
「部分的に録画できていない」という奇妙な状態に
 ↓
・ブロックノイズが入るように(はじめはアンテナの関係かと思っていた)
 ↓
・一部の局の番組でブロックノイズが増える
 ↓
・徐々にフリーズを繰り返すようになる
 ↓
・画と音がズレ始める(いっこく堂の腹話術のネタ「あれ? 声が遅れて聞こえてきたよ」状態に)
 ↓
・画が分割され始める(人の顔が途中で切れたように横にズレるなど、『北斗の拳』の悪役みたいな状態に)。一瞬だけ別の映像や音声が入り込むことも(恐怖!)。かつて問題なく再生されていた過去の録画もフリーズだらけになる
 ↓
・終了

起動時間、ディスクの読み込み、異音など……


これってよくあること? 調べてみると、故障の「予兆」については次のような不調を挙げている人が多いようだった。

・起動に異常に時間がかかるようになった
・おかしな音を立て始めたり、画面にブロックノイズが頻繁に発生したりするようになった
・ディスクが読み込めないときが増えた
・内臓HDDが認識されたり、されなかったりすることが出てくる

データを救いだすことはできないのか


HDD故障の最大の問題は、もちろんデータが復旧できるか否かだが、どうすれば良い? 家電量販店に聞いた。
「修理の場合、データが全部消滅するなどの可能性があることに対して、同意書を書いていただくことになります。また、データそのものが壊れている可能性がありますので、レコーダーからレコーダーに全部うつしても見られるかは不明です」

本当はどうすべきだったのだろうか……。
「アナログですし、手間のかかる作業ではありますが、こまめにデータを別媒体に焼いていくのが一番安全ですね。
フラッシュメモリなどの活用も良いと思いますが、まだまだ容量が少ないのであまり現実的ではないかもしれませんが」

レコーダーの寿命には、環境や使用の仕方も大きくかかわる


ちなみに、寿命を縮めないためには、設置場所の環境も大切だそう。
「ひとつは、温度。日光が当たる場所や温熱器具の近くに置かないのはもちろんですが、隙間がないような場所は、十分に放熱できないため、望ましくありません。また、湿気やホコリにも弱いため、湿気のあるところに置かないこと、こまめな掃除をすることなども大切です」

また、「こまめな録画&削除&編集」作業はどうしてもレコーダーに負担をかけるため、避けたほうが良いそうだ。
余談だが、実はこの「こまめな録画&削除&編集」をする人の典型例に「アイドルオタク」がいる。アニメオタクなどは画質にこだわるため、録画状況が異なると思うのだが、「アイドルオタク」の録画ぶりはすさまじく多忙だ。


レギュラー番組を録画するのは当たり前、加えて、「数分出るだけの歌番組をまるごと録画→編集」や、「リリースのタイミングなどに、いつ出るかわからない、出るかどうか自体もわからないワイドショーや情報バラエティなどを数時間単位で複数局の複数番組にまたがって録画。結局、数秒のコメント部分と“ワイプ”にうつりこんだところだけ残して編集」などを日々繰り返している。

そのため、大事な時期にHDDレコーダーが故障することも多く、「万が一に備えて2台体制で臨む」などしても、「2台同時に壊れた」なんて悲劇が起こることもある。

こうした悲劇が起こるたびに、「もうこんな事態が起こらないように、こまめに焼いていかなきゃ」と誓うくせに、それでも面倒くささから、「喉元過ぎれば……」になるのもよくあるパターン。皆さん、どうぞご注意を。
(田幸和歌子)