リオ五輪の卓球女子団体準決勝「日本ードイツ」(14日)第5試合の最中に、日本ベンチにいた石川佳純選手にレッドカードが出て「退席処分」となった。
これは、石川が試合中の駆け声を「アドバイス」ととられたからだそう。


そもそも卓球の試合では「イエローカード」や「レッドカード」って、実際によくあることなのだろうか。
卓球王国』佐藤祐さんに聞いた。

プレー中のアドバイスは禁止


「イエローカードはよくあります。イエローカードは一般的に、ボールを蹴ったり、相手を威嚇したり、ラケットを投げたり、相手を挑発したり、抗議が長いといった『マナー違反』に出される場合が一番多いです」
これらは、プレーをしている選手に対してのものだそう。

では、今回の石川選手のようにベンチに出ることもあるものなの?
「ベンチにもイエローカードは出ます。卓球は、プレー中のアドバイスは禁止です。アドバイスができるのは、ゲーム間のインターバル時、タイムアウト時だけです」
特に海外の試合では、審判が外国人のため、何と言っているのか判断できず、声援をアドバイスととらえられることもあると言う。

「点をとった時の拍手と声援はまだ良いのですが、それが収まって、静かになった時に声を出したりすると、アドバイスととられてしまうのです」

どんなときに退場になる?


では、イエローカード、レッドカードの基準とは?
「イエローカードは2枚でレッドカードになります。選手がレッドカードをもらったら、1点失点。ベンチは退場になります。あまりにひどい違反行為は一発レッドカードです。基準は選手もベンチも同じで、最初はイエローカード、2枚目はレッドカード。ひどい行為は一発レッドカードとなります」

世間一般では、今回のリオ五輪で卓球のイエローカード、レッドカードを初めて見た人も多かったろう。

ネット上では、退場後も、石川選手が場外から必死に応援する姿、他の試合でもイエローカードを出され、一生懸命に口を閉じている姿に対して「可愛い」の声が続出していた。

しかし、当然ながら、不安の声も少なくなかったようだ。
「今回、卓球のレッドカードが出て、石川選手が退場になったことで、自分のツイッターにも『大丈夫なんですか?次の試合は出られるんですか?』という質問が来ました。確かにサッカーのレッドカードだと何試合か出場停止になりますね。そういう心配をする人もいるのかと思いました」
試合には直接の影響がなく、良かったものの、かなり厳しいルールとなっている卓球のイエローカード&レッドカード事情だった。
(田幸和歌子)