修学旅行で友達とまくら投げをした経験、誰しも一度はあるのではないだろうか? そして、騒ぎすぎて先生に怒られたことも……。
「全国まくら投げ大会」が想像以上に激しかった!


大人になると枕投げをする機会はなくなってしまうし、そもそも旅館で騒ぐこと自体マナー違反。でも、たまには思いっきり枕を投げ合って暴れたい! そんな夢を叶えてくれる「全国まくら投げ大会」が伊東市で行われた。




まくらだけどゆるくない! 公式ルール・公式まくらまで


今回で5回目となる大会。たかがまくら投げとあなどるなかれ。きちんと公式ルールが定められており、公式試合用枕まであるのだ!
「全国まくら投げ大会」が想像以上に激しかった!



意外にも(?)ルールがかなり細かいので、主なルールだけをかいつまんで説明しよう。

・1チーム8 人編成
【選手5人(うち1人が大将、1人がリベロ)・サポート3人】
・リベロは布団で防御(残り時間30秒過ぎたらリベロも攻撃可)
・まくらがノーバウンドで当たったら負け(布団で就寝)
・敵の大将に当てたらその時点で勝利
・時間制限までに残っていた人が多いチームが勝ち
・場外に出たまくらを回収するサポートメンバーも3人までOK

ルール詳細

「全国まくら投げ大会」が想像以上に激しかった!


実際に試合を見て驚いたのは、まくらが飛んでくる速度! ビュンビュンすごい勢いで複数のまくらが飛び交う。まくらと言っても大人が全力で投げたら痛いのでは? しかし、参加者に聞くと皆さん口をそろえて「全く痛くない」という。

半信半疑で、全日本まくら投げ選手権大会公認「まくら投げ専用枕」を実際に触ってみた。大きさは35×50センチ。想像以上にフカフカでいつまでも触っていたくなる柔らかさ!

中身はクラッシュラテックス素材を使っており、柔らかいだけでなく、軽くて遠くまで飛ぶようになっている。さらに生地も伸縮するので、当たっても衝撃が和らぐのだという。このまくらは3,000円(税別)で通販でも購入できる。
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とはいえ、あまりの勢いでまくらの中身が出てしまい、一時試合が中断となる一幕もあった。各チームの激戦ぶりが伝わってくる。
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試合の公式ユニフォームは浴衣である。持参も可能だが、運営が貸し出しを行っている。この日も各チームが色とりどりの浴衣で参加していた。会場は体育館だが、布団が敷いてあり浴衣姿の人たちが動き回っていると、旅館の大広間にも見えてくる。
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全国からまくら投げ戦士が集結


今回の大会には大人チーム、子供チーム、合計57チームが参加。実は多くのチームから応募があったため、抽選で参加チームを決定したとのこと。伊東市の観光課の方によると、回を重ねるごとに人気が高まっているそうだ。
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いくつかのチームに出場の動機を聞いてみると、「なんだか面白そうだったから」、「赤沢温泉が好きだから」、「サークルの絆を深めたかったから」という回答が返ってきた。二年連続して参加しているチームや、県外から参加しているチームも多い。
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子供の部では小学生以下のちびっこたちも大健闘。地元の公民館に集まって皆で練習したそうだ。ちなみに、練習には昨年参加賞でもらったまくらを使ったという。

リベロの持っている布団の高さより小さい子が多く、どこからまくらが飛んでくるか見えていない状態。しかし、子供ならではの身軽さと、身体の小ささを生かして、見事に回避していた。
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まくら投げの極意、それは団結力


まくら投げの試合は布団に寝た状態から始まる。太鼓の音と審判のホイッスルで試合スタート。いかに素早く起き上がって前方にでてまくらを投げるかが、最初の勝負のポイント。
「全国まくら投げ大会」が想像以上に激しかった!

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布団で防御するリベロも非常に重要な役割だ。大将にまくらが当たらないよう守りつつ、他のメンバーはリベロの陰からカーブを描くようにまくらを投げる。これにより、敵チームはまくらの軌道が読みにくくなる。
「全国まくら投げ大会」が想像以上に激しかった!

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ユニークなのが「先生が来たぞォ~!」コール。1チーム一試合一回まで使え、大将はこの間に敵陣地のまくらを回収する。他のメンバーは全員正座待機。

まくら投げで騒いでいたら先生が来た! しかも見つかって正座させられた……。そんなほろ苦い思い出がよみがえる。
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白熱した試合が繰り広げられ、昨年の王者を見事破ったチームも。勝利の秘訣を聞いてみると「チームワークですね!」と即答してくれた。確かにあちこちからまくらが飛んでくるし、布団で前が見えにくいので声掛けは必須。さらにまくらを投げる人、回収する人など、チームの団結力は必須であろう。
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どのチームの応援も熱が入っていたが、それだけでなく、他のチームにも惜しみないエールを贈り、試合後はお互いの健闘を讃え合っている姿が印象的だった。“まくら投げの聖地”として町おこしをしている伊東市。今後は地方予選も含めて、まくら投げ大会を行っていきたいとのこと。
「全国まくら投げ大会」が想像以上に激しかった!
 
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ちなみに、筆者も当日は伊東温泉に宿泊した。宿でまくらを見ていると、今日見た激戦が思い出され、思わずまくら投げがしたくなってしまった。本気でまくら投げがしたい方は、誰にも怒られない「まくら投げ選手権大会」に参加してみよう。
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