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変幻自在の「箸袋アート」 テーブルの上で生まれるジャパニーズ・チップの世界

変幻自在の「箸袋アート」 テーブルの上で生まれるジャパニーズ・チップの世界
さまざまな形に折られたこれらはすべて、「箸袋」!

カメがいる、カニ、そして洋服!!
変幻自在の「箸袋アート」 テーブルの上で生まれるジャパニーズ・チップの世界
人の形をしたものを見て、これが箸袋だと気づく人はどれぐらいいるだろうか。

ネクタイ、鳥、イカにヒトまで……!!

これらはぜんぶ、「箸袋」で作成されたもの。そう、飲食店などで主に割り箸が収納される、あの「箸袋」。
幅2、3センチ、長さも10数センチのこの袋状の紙が、折られることによってさまざまな形に“変身”する。
それは完全に“アート”だ。飲食店のお客さんの手による“アート”だ。
変幻自在の「箸袋アート」 テーブルの上で生まれるジャパニーズ・チップの世界
どのように折られたのかを考えるだけでも楽しい。


箸袋を折って作ったアートはお客さんからの感謝のしるし


飲食店のお客さんが、食事を楽しみながら、手元で作り上げ、店内に置いていく。そこには「ごちそうさま」という感謝の気持ちが折り込まれている。そんな箸袋の作品を収集し一冊の本にまとめた辰巳雄基さんは、これらを「お客さんからの『ありがとうのしるし』」だと感じ、「ジャパニーズ・チップ」と名づけた。
変幻自在の「箸袋アート」 テーブルの上で生まれるジャパニーズ・チップの世界
箸袋にも様々な種類の色や模様があることも分かる。

辰巳さんと「ジャパニーズ・チップ」との出会いは学生時代のこと。バイト先の居酒屋でのことだった。テーブルを片付けているときに、お店で使っている箸袋が、面白い形に折られていた。しかしそれは、何の形かもよくわからないものだった。

「ぐしゃっとした無造作なものでした。しかし、居酒屋の照明に照らされた影もとても綺麗で、それがお客さんがお店に滞在する時間でつくりあげた“彫刻作品”のようにも思えたのです」

その“彫刻作品”を見ながら、「この人はどんな時間を過ごしたのだろう」と、感じた。本来テーブルを片付けるとともに捨てられるゴミがチップに、宝物に変わった。
変幻自在の「箸袋アート」 テーブルの上で生まれるジャパニーズ・チップの世界

2016年から約1年間、軽自動車で47都道府県をめぐり、辰巳さんは「ジャパニーズ・チップ」収集の旅をした。
大事なことは、辰巳さんは、折り紙作家のように自ら工夫して箸袋を折ったりするのではないということ。集めた作品は、あくまでも、誰かが置いていったものの収集。各地の飲食店をめぐり、見つけたら取っておいてもらえるよう協力をあおぐ。
こうして集まった「ジャパニーズ・チップ」の数、なんと1万3000点!

その中から厳選された700点を収録したのが、『箸袋でジャパニーズ・チップ! テーブルの上でみつけたいろんな形』(リトルモア刊)。
変幻自在の「箸袋アート」 テーブルの上で生まれるジャパニーズ・チップの世界
「箸袋でジャパニーズ・チップ!」(リトルモア刊)

大定番の「箸置き」から始まり、おみくじや着物の帯のような「結び」、さらに鳥や魚、動物などの生き物、舟や飛行機の乗り物、花や星、扇やアクセサリーなどもある。

ページをめくるごとに現れる造形の面白さに目を引かれ、それぞれどうやって折るんだろうという好奇心がわく。
辰巳さんが特にお気に入りの作品は、本誌の表紙にもある、「エビフライ」だとのこと。
「エビフライの、箸袋のグラデーション印刷を活かしたところがすごいと思いました。また、お店の名前を活かすように折られたもの、折り目だけで美しく見せるようなものも好きな作品です」
変幻自在の「箸袋アート」 テーブルの上で生まれるジャパニーズ・チップの世界

ジャパニーズ・チップの収集は、基本的には「待つ」作業である。狙い通りに集まらず、心折れることもありそうな気がするが、辰巳さんはこう言う。
「協力してくださるお店の、今までの嬉しい反応や、送られてきた造形物の素晴らしさを思い返すと、『集まるとすごく楽しいものになる』という自信につながりました。また、ブログを見て応援してくださる方々に、できるだけネタを提供したいという思いで続けることができました」

「ジャパニーズ・チップ」という作品を通して、折った人の思い、そして協力してくれる数々のお店、さまざまな「つながり」が、この小さな箸袋が織りなす世界にあると、意識するようになった。
「はじめは、その形そのものが面白いと思って集め始めました。しかし、その形は多種多様なお客さんがいて、それぞれの思いで折ったものであること。その形を見て喜んだり驚いたり、何かを感じてくれる。収集してくださる『共犯者(店員さん)』も増えていき、そんな皆さんと、思いを共有できたことが嬉しかったです」

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