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「カメムシを絶滅させたかった」ピンセットコレクターが収集を始めた理由

2017年9月14日 08時00分 ライター情報:石水典子


兵庫県の伊丹市昆虫館で学芸員をされている昆虫研究者の長島聖大さんは、ピンセットコレクターでもあります。現在、手元にあるのは約200本。おすすめのピンセットを人に譲り、感想を聞くこともあるので、これまで入手した数は200本ではすまないそうです。「ピンセットについて知ることが目的で、集めることは二の次」なのだとか。

専門職でもない限り、あまり触る機会のないピンセット。そんなに種類があるものだったとは……。そもそもピンセットにはまること自体、珍しいように感じます。そこで、ピンセットを集めるようになったきっかけを長島さんに伺ってきました。

ピンセットはどれほどの種類ある?


――ぶしつけな質問ですが、ピンセットってそんなに種類があるものですか?

「ピンセットは指の代わりに物をつまむための道具で、用途によって形や素材が違います。私たち昆虫の研究者は標本作りや研究のための実験、飼育作業などに使っています。からだの中を観察するために2~3mmの虫をバラバラにしていくような細やかな作業に使えるものがあれば、手術の縫合でしっかりと針をつかめるように先が太くなっているものもあります」



――虫の研究者が使うのは、やはり昆虫専用のピンセットですか?

「いえいえ。例えば『ルーチェ』は医療用のピンセットですが、昆虫の研究者で使っている人も多いです。段が付いていることで、作業中に自分の手で視線を遮ることなくピンセットの先が見えて、餌をあげる時に虫を傷つけることもありません。昆虫専用のものを使うのではなく、自分が使いやすいものを用途に合わせて選んでいるのです」

――お持ちのピンセット全てを仕事で使っているわけではないのですね。では、一番のお気に入りを教えてください。

「Fontax社(スイス)の1番(ピンセットは形状によって共通性のある番号がつけられている)です。標本作りから切手をめくるような作業まで、ほとんどの仕事に使っています。これがないと私は仕事になりません。しかし、このメーカーは廃業してしまって、今はもう手に入れることはできません」

長島さんが持っているのは愛用のFontax社の1番。作業に集中しても落とさないように紐を付け、腰の道具入れにいつも入っている


Fontax社の1番


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ライター情報: 石水典子

現代美術、メディアアート、骨董・民藝品、壁のシミまで、造形物をこよなく愛するライター

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