ビジネスシーンに限らず、初めて会った人の性格をすばやく診断することができれば、コミュニケーションなどで困る機会は減ります。

 日本では血液型や星座、生まれ順などといったものを用いた性格診断がポピュラーですが、1960年代に心理学者・ユングの考えをもとにアメリカのキャサリン・ブリッグズ氏とイザベル・ブリッグズ氏という2人の親子によって研究開発された、マイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標という性格診断法があります。

 今回はその性格診断法を、ポール・D・ティーガー氏とバーバラ・バロン‐ティーガー氏によって執筆された“The Art of SpeedReading People : How to Size People Up and Speak Their Language(性格速読法~相手の性格を把握し、相手に合った言葉でコミュニケーションを取る方法~)”(有料Podcast番組「エグゼクティブ・ブックサマリー」にて邦訳要約版を配信中)からご紹介し、実際に体験してもらいます。

 まずは以下の問いに答えてみてください。

1、グループで活動するのが好きですか? それとも一人で活動することのほうが好きですか?グループで活動することが好きならば外向型、一人でいることが多い人は内向型です。外向型なら「E」、内向型なら「I」と書いてください。

2、事実と詳細を重要視しますか? それとも情報に潜在する意味を理解するのに時間をかけるほうですか? 前者を選んだ人は現実型で地に足のつく考え方をするタイプ、後者は直感型でクリエイティブです。現実型なら「S」、直感型なら「N」と書きましょう。


3、厳密に客観性に基づいて判断を下すことが多いですか? それとも自分や他人の感情を考慮して判断を下すことが多いですか? 前者は思考型で、非常に論理的です。後者は情緒型で感情移入しやすいタイプです。思考型なら「T」、情緒型なら「F」と書きましょう。

4、1日の予定を段階的に細かく組み立て、必ずそれを厳守するようにしていますか? それとも時間には余裕を持たせて、その場で時間を作り対応することが多いですか?前者は判断型、後者は知覚型です。判断型なら「J」、知覚型なら「P」と書きましょう。

 これらの問いを通し、目の前には4つのアルファベットが並んだと思います。
これがあなたの性格類型です。これらはまず4つの性格に分類できます。

■伝統主義者【ESTJ、ISTJ、ESFJ、ISFJ】
 このカテゴリーに当てはまった方は、「SJ」が含まれており、現実的判断型と呼ばれます。労働倫理や事実と詳細に着目するため、非常に責任感が強い人であるとされています。

■経験者【ESTP、ISTP、ESFP、ISFP】
 この自発型の人は「現実的知覚型」(SP)です。つかみどころがないと感じられるときもありますが、本質的には温かみがある楽しい性格であるとされています。


■概念形成者【ENTJ、ENTP、INTJ、INTP)】
 この「直感思考型(NT)」の人は、論理的で客観的な判断を下すタイプです。聡明で判断力に優れており、将来や全体図に焦点を当てる傾向があります。

■理想主義者【ENFJ、INFJ、ENFP、INFP】
 この「直感情緒型(NF)」の人は価値に基づいて判断を下します。感情に左右されることが多く、実はデリケートです。自分の意志を強く持っているという頑固な一面も。

 さらに本書ではこれらの16個の性格型をそれぞれ詳細に説明しています。
ただ、4種類の気質だけでも理解することができれば、相手の性格についてなんらかのヒントを見つけることができるでしょう。
 自分自身の診断が終わったら、次はまた周りにいる人に試してみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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