【次世代産業の展開が日本経済の未来を築く】

■世界規模の投資が進む大阪湾岸「パネルベイ」

 ここ3年程前から液晶ディスプレイ・プラズマディスプレイや、次世代エネルギーの主役として注目が高まっている太陽電池・リチウムイオン電池。そうしたフラットパネル生産設備・工場が大阪湾岸、昔で言う阪神工業地帯に次々と進出し、関西のみならず日本経済復活の礎となるのではないかと俄かに注目を浴びるようになっている。
2010年春までに完成する大阪湾「パネルベイ」の新工場の投資額は2009年1月時点で1兆1,860億円に上ると言われ、翌2010年には320千トン/年、さらに2015年には513千トン/年の物流発生が見込まれるなど、国内最大規模であるのは勿論のこと、世界有数規模のハイテク関連産業集積地に変貌することが確実視されている。

■着々と進むインフラ整備計画

 また同じ大阪湾岸に立地する関西国際空港の年間航空量は、2015年には2007年度輸出貨物量の1割に相当する量が新たに増加し、週20便強の貨物便増便が必要となる(B767、30t搭載で換算)ことが見込まれており、旅客便の減便に苦しむ関西国際空港の地位向上、経営改善効果も期待される。さらに「パネルベイ」整備に伴い、湾岸アクセス(高速道路、鉄道など)向上のためのインフラ整備計画も進行中であるほか、海上貨物については、「パネルベイ」の物流の大部分を取り扱うことから、スーパー中枢港湾「阪神港」の機能強化や、利便性向上に向けた開発が着々と進められている。

 以上が理由の全てではないが、現在、橋下徹大阪府知事の下、大阪府庁舎を湾岸に立地する「WTC」に移転する計画も進められており、今年中に大阪府議会の議決を通してその結論が出る見通しとなっている。もし実現すれば、大阪湾岸「パネルベイ」及び関連インフラの発展を促進する効果も期待される。ここではその「パネルベイ」発展につながっていく背景と、発展に貢献する企業について、取り上げてみたい。


【主な関西経済(パネルベイ)関連銘柄】

 液晶・プラズマパネル関連銘柄=シャープ 、パナソニック 、大日本印刷 、凸版印刷 、旭硝子 。

 太陽電池関連銘柄=シャープ 、三洋電機 、宇部興産 、旭硝子 、新日本石油 、大阪チタニウムテクノロジーズ 、関西電力 。

 太陽電池関連銘柄(関西圏のパネルベイ以外)=京セラ 、三菱電機 、カネカ 。

 リチウムイオン電池関連銘柄 三洋電機 、パナソニック 。(情報提供:日本インタビュ新聞社 Media-IR)

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