「カンカン」と鳴り響く踏切音。一定のペースで音を刻むものが一般的だと思いますが、状況によってペースが“上昇”する珍しいパターンもあります。

知らない人は故障と勘違いも?

 踏切音といえばどんな音を想像しますか。普通は「カンカン」という音が一定ペースで鳴り響くものを思い浮かべますが、京成電鉄の路線にある大半の踏切は音のペースが“上昇”することがあります。その理由は何でしょうか。

 この踏切を製造している京三製作所によると、京成電鉄の踏切では最初の列車が通過して、続いて反対方向から2本目の列車が来るときにだけ「カンカン」の速度が上がるのだそうです。これを知らない人が見ると「故障かも」と勘違いするかもしれません。


京成電鉄の踏切では「カンカン」のペースが上がることがある(写真出典:photolibrary)。

 京三製作所の警報音発生器には通常タイプと低音階タイプの2種類があり、京成電鉄に納入しているのは通常タイプとのこと。ただし「カンカン」のペースが上がるようにした特殊仕様だといいます。

 納入時期は20~30年前で、京成電鉄が当時どのような意図を持っていたかは不明ですが、ほかの鉄道会社にこの特殊仕様の警報音発生器を納入した実績はないとのことです。

【動画】「カンカン」のペースが上がる京成電鉄の踏切
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