今年2月10日、あの市川海老蔵が「関東連合」たちにボコボコにされた場所、「バルビゾンビル」に行った。ジャニーズのアイドルグループ、KAT-TUN・田中聖くんが経営している会員制クラブがあると聞いたからだ。
「あー、バルビゾンビルの7階にあるよ。田中くんやお店が知らない人は入れないはずだよ」と、その店に行ったことのある女の子は言っていた。7階のビルエレベーターを降りるとすぐに、その店はあった。「CROSS ROAD」という名前。何が交錯するのか、ドキドキ。
「いらっしゃいませ~」
黄色い声と、ちょっぴり野太い声が出迎えてくれた。中に進み、席に着く。店員以外は全員女の子だ。田中くんを一瞬で発見。ソファ席で女の子の肩に手を回している。
店員さんが私たちの席に来て言う。
「あの、今日スタッフ、フル動員なんですけど、みんなお客さんのこと知らないって言うんですけど、えーと、誰かのお知り合いですか?」
「あ、いや、このお店がいいと友達に聞いたので、ついつい来てしまいました」と言うと、「あー、そうなんですか。ありがとうございます。あ、私、こういう店長やってます。
店の広さは60平方メートルくらいで、内装は洒落た感じだ。客はジャニオタばかりで、ずっと唄っている田中クンを「アニキ」なんて呼んでる。でも、お客さんはワーキャー騒いだりしない。なんとなく、こっそりと“アニキ”田中くんを楽しんでいる雰囲気だ。
すると、また1人の店員さんがとことこやって来て私たちに言う。
「副店長やっている田中の弟です」
おいおい、田中くんには弟さんもいたんですか。これまた善い人ぽい。田中くんはとっても楽しそう。写真も撮らせてくれるし、お酒でちょっと目が据わっていたけど、こんな楽しいお店をやろうとする現役ジャニーズアイドルは、長い歴史の中でも稀有な存在。この店に来た人々の記憶の中にも、ずっと残るだろう。
私たちはカクテルとウーロン茶を3杯ずつ飲み、お会計を済ませたら8,000円をちょっと超えるくらいだった。高いのか安いのかわからないけど、ナマの田中くんとその兄弟たちの愛が、ひしひしと胸に迫りました。
「ありがとうございました! また来てください」
また来ます。でも、これだけ騒がれてちゃ、ジャニーさんから怒られてしまったんじゃないの? 余計なお世話だけど。
(大伴理人)