女優の有村架純(22)が、10月にWOWOWでスタートする『連続ドラマW 海に降る』で連ドラ初主演を務めることが決定した。

 同作は朱野帰子の同名小説をドラマ化。

実在の研究機関である海洋研究開発機構(JAMSTEC)で有人潜水調査船「しんかい6500」の運航チームに所属する天谷深雪(有村)が、亡き父の遺志を受け継いで深海の謎に挑むというストーリー。実際に「しんかい6500」に撮影クルーが搭乗し、水深1500メートルで撮影を敢行するなど深海の美しさと恐ろしさがリアルに描かれるという。

 有村は本作について「初めての連続ドラマの主演という大役を頂き、不安や戸惑いはありますが、 男社会の厳しい環境の中で立っている深雪のように、 私も甘えることなく、強くたくましく演じられたら」などとコメントしており、初主演に懸ける意気込みが伝わってくる。

 このところの有村の勢いはすさまじく、今年3月に公開された福士蒼汰(22)とのダブル主演映画『ストロボ・エッジ』は興行収入22億円を突破。5月に公開された主演映画『ビリギャル』は興収25億円以上を記録し、業界屈指のドル箱女優になっている。ヒロインを演じる来年公開予定の映画『アイアムアヒーロー』も大ヒット確実の状況だ。


 またCM業界でも引っ張りだこであり、昨年の「タレントCM起用社数ランキング」(ニホンモニター調べ)では13社で女性部門2位を獲得。今年に入ってからも日本中央競馬会(JRA)やauの「三太郎シリーズ」に起用され、広告人気が高まり続けている。

 テレビドラマの世界でも、6月に放送された『永遠のぼくら sea side blue』(日本テレビ系)で地上波スペシャルドラマ初主演を果たし、そして今度は連ドラの初主演だ。

 デビューから3年後の2013年にNHK朝の連続ドラマ『あまちゃん』でブレイクして以降、まさにトントン拍子でスターダムにのし上がってきたように感じられる。

 だが最近、実は「苦労人」であるとの素顔が浮き彫りになった。

 週刊誌『女性自身』(光文社)によると、有村が中学1年生の時に両親が離婚。
有村と姉(現グラドル新井ゆうこ)は母親に引き取られ、母親は働きながら女手ひとつで二人の娘を養っていたが、自宅を手放すほど経済的に厳しくなった時期があったという。姉は関西でモデル活動を開始し、それに影響されて母親を助けようと思ったのか有村も芸能界入りを志すようになった。

 母親に負担を掛けないよう、有村は高校1年のころから上京資金を自分で働いて貯めようとし、蕎麦店と寿司店で週に計6日のアルバイトをしていたという。学校のある日は下校後に4時間、休日は朝から10時間も働いていたというから驚きだ。さらに「自転車で転んで膝から下が血まみれになっていても出勤してきた」「高熱でも平気な顔で働いていた」というド根性エピソードも紹介されている。

 今でこそ華やかな売れっ子タレントだが、そのウラ側には決して裕福ではなかった母子生活や夢のために汗を流してお金を稼いできた経験があったようだ。


「有村は事務所との信頼関係が非常に強く、大々的に売り出そうとしてくれた事務所の方針に彼女も全力で応えています。寝るヒマもないような多忙状態ですが、愚痴ひとつこぼさない。性格美人で業界内の評判も非常にいいのですが、それは仕事の大事さを知っている苦労人ゆえなのでしょう。同じ『あまちゃん』でブレイクした能年玲奈(21)は事務所の待遇に不満タラタラで独立騒動になっていますが、それとは好対照。ドラマでは主演と脇役という差があったのに、現在のポジションが逆転してしまったのもうなずけます」(芸能関係者)

 能年のトラブルに関しては事務所が悪質な対応や冷遇をしていたとの見方もあるため、同情できる部分も多々ある。だが有村のような苦労人タイプであれば、もっと上手く立ち回っていたのではないかという気はしてしまう。
いずれにせよ、過去の苦労を糧に芸能界で奮闘する有村の大活躍は今後も続きそうだ。
(文=佐藤勇馬/Yellow Tear Drops)