女優・水崎綾女(みさき・あやめ/26)の演技力の高さに注目が集まっている。

 1月9日にスタートし、全6回にわたって放送されたドラマ『逃げる女』(NHK)をはじめ、今月20日の特集ドラマ『海底の君へ』(同)、そして放送中の『わたしを離さないで』(TBS系)など、重厚な仕上がりで話題の作品に立て続けに出演。

いずれも難しい役どころを見事に演じており、ネット上に続々と賞賛の声が上がっているのだ。

 その中には、「人間味あふれる姿に思わず吸い込まれてしまった」「特徴ある感じで印象に残った」など、単なる美人女優に寄せられる感想とは異なり、演技の内容に関するものが多い。

「水野美紀さん(41)が主演を務めた『逃げる女』で、水崎さんは"殺人犯の妹"とされたために苗字を変えてひっそりと暮らす女性を演じ、姉に対する微妙な思いを見事に表現していた。この作品では、仲里依紗さん(26)の個性的な演技も目立ちましたが、加害者家族を演じた水崎さんの重苦しい存在感が、作品テーマといえる『救いのなさ』を下支えしていたように思います。物静かなだけでなく、姉を逃がすために、刑事役の遠藤憲一(54)を押さえ込むなど、静と動のメリハリの効いた芝居には強い印象を受けました」(芸能関係者)

 『海底の君へ』では、藤原竜也(33)が演じた「いじめが原因で引きこもっている兄」と、モロ師岡(57)が演じた「ノイローゼ気味の父」に挟まれて、妹と娘の微妙な違いを熱演。複雑な家庭に育ち、自らの結婚が兄のせいで破談になりながらも、健気に生きる女性を演じきった。


「自分の幸せを奪う原因にもなった兄が犯罪に走りそうになるのですが、それを必死に止める水崎さんの鬼気迫る様子が印象的でした。ドアを蹴破ってまで兄の部屋に入り、直後に悲しみで愕然とする表情は、『いろんな感情がぐちゃぐちゃになっている妹』の圧力を感じました」(前同)

 『わたしを離さないで』では、入院中の主人公・三浦春馬(25)を世話する介護士を演じる。常に語尾が「~っす」で、奔放なところもあるが心優しい女性だ。前述した2作における役柄とはタイプが違うが、この水崎にはナチュラルな魅力を感じる視聴者が多く、「かわいらしさ」や「巨乳」といったビジュアル面でも話題を集めている。

 水崎は元々グラビアアイドルとしてデビューした。これまでにリリースしたイメージビデオでは、特技だという「フラフープ」を披露するシーンがある。
アイドルの特技といえばカタチだけであることも多く、こうしたシーンは腰やヒップの揺れ動く様を映す目的のハズ。だが彼女の場合は、実際にフラフープがうまく、グラドルらしからぬ身体能力の高さを見せつけたのだった。

 そんな彼女の個性は女優としても生かされている。

 07年から08年にかけて放送された人気アニメの実写ドラマ『キューティーハニー THE LIVE』では、抜群のスタイルと明晰な頭脳を持ち、「青いキューティーハニー」と呼ばれたオリジナルキャラを熱演。劇中では、主演の原幹恵(28)とともに激しいアクションに挑戦し、アニメ時代からのファンを唸らせた。

 また、12年から13年にかけて放送されたスーパ戦隊シリーズ『特命戦隊ゴーバスターズ』(テレビ朝日系)で敵の女性幹部を演じたときも、Fカップバストを強調した露出度の高いコスチュームを身につけ、激しくセクシーなガンアクションを披露。
子どもたちがヒーローの活躍に目を奪われる中、お父さんたちの視線を釘付けにした。

「自らの特技に"アクション"を挙げる水崎さんですが、セクシーな方面でも話題になることも多い。14年の公開の映画『赤×ピンク』でも、地下格闘場で戦うSM嬢に扮し、キワどい衣装での激しいキャットファイトから、美しいボディラインを強調したボンテージ姿でスクリーンに妖しい魅力を振りまいていました。

 特にセクシーな魅力が発揮された作品といえば、13年に公開された映画『ユダ-Judas-』でしょう。この作品では、強引にネックレスを咥えさせられてテーブルの上で犯される過激なラブシーンを演じ、『R-18レベル』といった声が相次いだ。"セクシーとアクション"の同居が、彼女の最大の魅力とも言えそうです。


 それだけに、昨年の大作映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』で、ワリと早めに死んでしまったことに失望したファンは少なくなかった。前半部分で三浦春馬さん(25)を誘惑するシーンは唐突な印象もありましたが、ドキリとする色気を放っていましたから、ファンはその後の活躍にも期待したのでしょう。一部のファンは『水崎綾女のムダづかいだ』と嘆いていました」(前同)

 ここ最近の水崎は、複雑な心理を表現する印象深い脇役で注目を集める。華麗なアクションとシリアスな演技で多くファンを魅了してきた美人女優が、今後どんな風に進化するのか楽しみだ。
(文=ナシゴ恋)