
新海誠監督の映画『君の名は。』に致命的ミス発覚? SF作家が「根本的に間違ってる」と指摘
8月26日に公開された新海誠監督の新作映画『君の名は。』が大ヒット上映中。作品のあらすじと、絶賛の声が飛び交うなかで指摘されている作品の問題点をまとめました。
新海誠監督の最新作『君の名は。』大ヒットスタート! 初登場で1位に
「アニメーション映画の新時代、到来。この夏、日本中が恋をする」そんなコピーと共に公開された新海誠監督の新作アニメーション『君の名は。』が8月26日に全国の映画館で公開されました。初登場で1位を獲得し、今最も勢いに乗っている映画です。
26日金曜日の初日を合わせた3日間では、動員95万9,834人、興収12億7,795万8,800円と早くも興収10億円を突破する大ヒットスタートを切った。さらに配給の東宝は興行収入は60億円を見込めると発表しました。
新海誠『君の名は。』空前の大ヒットスタート!12億円突破で初登場1位【映画週末興行成績】 - シネマトゥデイ
「まだ会ったことのない君を、探している」 『君の名は。』作品紹介とあらすじ
新海誠監督の最新作『君の名は。』は、先立って公開されていた予告動画にもあるように、離れた場所に暮らす男子高校生、立花瀧(cv.神木隆之介)と女子高生、宮水三葉(cv.上白石萌音)の「入れ替わり」を軸にしたアニメーション映画。新海誠監督によって生み出される繊細な物語と、美しい色彩が特徴のノスタルジックな風景描写は必見です。
また、主題歌「前前前世」は人気バンド「RADWIMPS」が担当。映画の鑑賞動機として、「RADWIMPSが音楽を担当しているから」が上位にランクインするほど公開前から注目度は高かったようです。
いく度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。残されたお互いのメモを通して、時にケンカし、時に相手の人生を楽しみながら、状況を乗り切っていく。しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。入れ替わりながら、同時に自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、三葉に会いに行こうと決心する。
「まだ会ったことのない君を、これから俺は探しに行く。」
辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた……。
ストーリー - 映画『君の名は。』公式サイト
意外にも賛否両論?映画を観た人の感想まとめ
『君の名は。』のレビューやネットの反応を見てみると「良かった」という感想が目立ちますが、作品の細部については「残念だった」とコメントする人も多いようです。
映画『君の名は。』すごく良かった。話のおもしろさとか映像の綺麗とか素敵なところがたくさんやねんけど、良いところでRADWIMPSの音楽が来るのが感情がぶわーっとなってさ。もうね、観て!!
— ヨコタ キュウソネコカミ (@shinnosukeykt) 2016年8月30日
君の名は。観た。さっきからとまらないで目から出てくるこの液体の名は。
— 小沢一敬 (@ozwspw) 2016年8月31日
『君の名は。』美術も演技も音楽も演出も圧倒的に素晴らしいことに全く異論はないけど、その演出力によって何か重要な欠落がごまかされていて、その空白をスルーできたり補完できる人ならいいけど、少なくとも私はできなかった。その何かは作品全体にとってあまりに大事なことじゃないかと思ったので。
— ぬまがさ (@numagasa) 2016年8月31日
いい映画でした。
背景はホントに綺麗で素晴らしい。
繊細な描きこみ、光と影、空と大地の繋がり。
但しストーリーにはさほど感動しませんでした。
ご都合主義的なファンタジーで、こちらは逆に綺麗にしすぎ。
若年層、アニメ好き、映画をあまり見ない、そういう向きには傑作と映る映画なのでしょうね。
君の名は。のレビュー・感想・評価 - 映画.com

「彗星の軌道が…」制作のミスか?大物SF作家が間違いを指摘
アニメーション作品を観てどうしても気になってしまうのは「現実との相違点」。代表作に『神は沈黙せず』『アイの物語』などを持つSF作家の山本弘氏は『君の名は。』の物語内で重要な役割を持つ「彗星」について間違いを指摘しました。
ティアマト彗星の軌道が根本的に間違ってるよ! ありえないよ!
— 山本弘 (@hirorin0015) 2016年8月29日
山本氏によると、考証不足であるとのこと。詳しくは以下のリンクを参照。
SF作家山本弘氏、映画「君の名は。」の天文学的描写ミスを指摘する(ネタバレ無し) - togetter
電車の音が違う!鉄道オタクが語る『君の名は。』の意外な欠陥?
「相違点」を発見する人の中には、作中で登場する電車について指摘する人もいました。
君の名は。を一緒に見たキモテツオタクが「総武線なのに東海道線の音をさせてた(発車の時にキィーンて音が下がっていくやつ)」とか「丸ノ内線と総武線の音が同じ音で他も使い回しだった」とか「新宿駅なのに京浜東北線の車両が入っていた。普通は信号的に不可能」とかその他諸々教えてくれて怖かった
— アフィリエイトクリックお願いします (@debu_sh) 2016年8月29日
「東海道線のこの、キィーンと飛行機の下降のように下がっていく音をしながら加速していく車両は今となっては段々珍しいものになってきてしまっているのだ」と言われても、 英数字の羅列の暗記と音の聞き分け能力が大変低く、東海道線の車両が皆同じものに見えている私には、
— アフィリエイトクリックお願いします (@debu_sh) 2016年8月29日
かなり細かい部分の指摘のようです。電車に詳しい人はどうしても気になってしまうのでしょうか。
【若干のネタバレあり】混乱する人が続出? 皆が気になる疑問について
ここでは少しだけネタバレ要素を扱います。
『君の名は。』は表向きではSF映画と言われていますが、映画を見終えるとこの作品は「SF+タイムトリップ」の要素を含んでいたという解釈ができます。主人公瀧とヒロイン三葉の間にある「3年」という時差。それに加えて瀧、三葉の入れ替わりやそれぞれの行動などが目まぐるしく描かれていくので、時系列が分からなくなったという人が続出しています。
君の名は。見たけど時系列が行ったり来たりなので俺の頭では
— 隻眼貴族 (@gotiusadaisuk) 2016年8月26日
今がどの時系列なのかが理解できませんでした。小説買いたいです。
これについては、以下の時系列を整理した個人ブログを参照してみてください。
【ネタバレ】新海誠の最高傑作!「君の名は。」の時系列を整理する【感想】 - 圧倒的成長侍
それ以外にも「三年の時差があるのに、その事実を入れ替わりが終わるまで気がつかない」など映画を見終えてからつい気になってしまう細かい点にも疑問を持つ人は多いようです。しかしそれらの考えに対して「SFだから」「入れ替わり+タイムスリップという設定なので完璧に矛盾なく物語を創るのはある意味不可能なのかもしれない」といった見方をする人もいます。
『君の名は。』の感想 - ネガティブ編 - わかりました あきらめましょう。
「面白かったから」や「気になる点を確かめに行く」など理由は様々ですが、『君の名は。』のリピーター率は多いようです。これからの人気の上昇に期待です。