みなさんは買いました? もちろん僕は買いました。そう、PS Vitaを!

というわけで、早速なんですがPS Vitaのファーストインプレッションをお送りしたいと思います。


●とにかく画面が綺麗!!

PS Vitaを起動してまず驚くこと。それは、画面の美しさです!! これは写真越しだとなかなか伝わりづらいのですが、もうこれだけでPS Vitaに圧倒されたと言っても過言ではありません。

PS Vitaは有機ELディスプレイというのを使っています。普通の携帯やPSPのTFT液晶とは仕組みそのものが違うのです。それが、綺麗さのヒミツの一つなのですね。

普通の液晶は、すごい乱暴に言ってしまうと、カラーの画面を作って後ろから光を当てて、その色に見えるという仕組みです。
テレビの画面とかにカラーセロファンを貼ると、その色の光が出ているという感じですね。その画面の1ドットずつ色を変えることで、絵が表示されて見えるのです。そのため、横から見ると見づらいという弱点があったりします。後ろから光を当てているので、その光の行く方向にしか画面はきちんと見えないというわけですね。

一方の有機ELディスプレイの場合は、後ろから光を当てるのではなく、画面の中の1ドット1ドットが発光しているのです。1方向だけに発光しているのではないので、横から見ても綺麗に見えるわけです。


この綺麗な画面をタッチパネルでさくさく動かすだけでもちょっとうれしくなってしまいます。ちなみに液晶は5インチ(16:9)で、解像度は960x544です。なんというか、モバイル機器の性能じゃないという気分になります。ここまできたのか! と。

●大きさと重さはどうなの?

PS Vitaは見た目はちょっと大きめです。従来のPSPよりも横幅は大きく、厚さは小さいという感じでしょうか。
重さとしては初代のPSP1000よりも軽く、PSP2000や3000よりは重いです。参考までに数値を書くとこんな感じです。PSPはここにUMDが加わるので、PSP1000よりも軽くなるというわけです。

大きさ
PSP1000:約170.0 x 23.0 x 74mm
PSP2000/3000:約169.4 x 18.6 x 71.4mm
PSPgo:約128.0 x 16.5 x 69 mm
PS Vita:約182.0 x 18.6 x 83.5mm

PSP1000:280g
PSP2000/3000:189g
PSPgo:158g
PS Vita:279g

手もとにあったのはPSP1000、3000(モンハンモデルなので背面が通常のものよりでっぱっています)PSPgo、PS Vitaの大きさ比較の写真も撮ってみたので参考にしてみてください。

実際に持ってみた感じとしては、やっぱりちょっと重いです。特に、比較的数が少ないと言われているPSPgo派だったので、重く感じます。
手へのおさまり具合はそれほど悪くなく、持ちづらいというわけではありません。


●何ができるの?

PS Vitaでは何ができるのでしょう。もちろんゲームもできますし、音楽を聴いたり、ビデオを見たりすることができます。さらにはPlaystation Networkのフレンドの管理やグループメッセージングでチャットをしたり、カメラで写真を撮ったり、その写真をぐにゃぐにゃ動かしたり、ブラウザでインターネットのページを見たりすることができます。さらには位置情報を使って、近くのフレンドが何を遊んでいるかわかったりもできます。

……とか羅列をしてもさっぱりわからないと思いますので、もうちょっと具体的に。
PS Vitaは単にゲームをするだけではなく、PS Storeからコンテンツを購入することでさまざまな機能を追加することができます。

例えばニコニコ動画を見たり、Twitterを見たりもできます。PS3のtorneで録画したビデオを転送してVitaで見ることもできちゃいます。これらも全部、追加コンテンツでできるのですね。しかも、これらは無料です。

特にオススメなのはTwitterクライアントの「Live Twitter」です。
Twitterが見れたり投稿するだけだと、そんなに目新しくないと思うじゃないですか。でも、これが違うのです。PS Vitaは本体でスクリーンショットを撮る機能があるので、ゲームをしながらこれについてつぶやきたいと思った時にスクリーンショットを撮り、それをそのままTwitterに投稿できたりするのです。これが楽しいのです! 投稿するとこんな感じになります。

こんなにも簡単にスクリーンショットを友達に送れる仕組みがあったでしょうかというぐらい、簡単なのです。すごくオススメの機能ですね。ちなみにPS Vitaのスクリーンショットは「PSボタン」と「スタート」の同時押しで撮ることができます。

●ゲームは何があるの?

やっぱりゲーム機なわけですから、ゲームが楽しくなくてはいけません。というわけで、ゲームのお話です。

まず最初にやった方がいいのは、最初から入っている「ウェルカムパーティー」でしょうか。このゲームを一通り遊ぶとタッチパネルの操作に慣れることができると思います。

無料コンテンツとしてPS Storeでダウンロードできるゲームでは「みんなといっしょ」にはまっています。「どこでもいっしょ」のPS Vita版なのですが、これが何というか、とても楽しすぎて時間泥棒なのです。

今回のトロは、言葉を覚えて人間になるのではなく、フレンド100人集めて人間になることを目指しています。というわけで、フレンドをひたすら増やしていくのですね。自分のアイコンはPS Networkで使っているアイコンか、Twitter連携をするとTwitterで使っているアイコンを設定することができます。

フレンドの増やし方は名刺交換にあります。フレンドロビー、Twitterロビー(Twitterで相互フォローの人だけがでてくるロビー)、アドホックロビー(その場でアドホック通信をするロビー)の3つのロビーにいる人達に、名刺を渡してフレンドになりましょう。

フレンドは自分の庭に遊びにきてくれます。そしてなんと、フレンドにはお仕事を依頼することができるのです! もちろんお仕事を依頼すると、依頼した側もされた側もメリットがあるのでばんばん依頼しましょう。お仕事は時間制で、「この畑を耕すのに10分」「ここに作物を植えるのに20分」と、リアルに時間が経過していきます。なのでついつい
起動して見ちゃうのですね。まさにソーシャルゲームが時間泥棒というのを実感しています。


それ以外のパッケージとして売られているゲームも楽しいです。本体と同時に発売されたゲームはいくつもあるので、目移りしてしまいます。何を買うか迷ったら、体験版をやってみるのはいかがでしょうか? 結構体験版を公開しているゲームがありますので、片っ端からダウンロードをしてみるのもいいでしょう。


●ちょっと改善して欲しいかな、と思う点

おおむね満足度は高いのですが、ちょっとだけここは何とかならないかなーという点もあります。まず、PSアーカイブスのゲームができない? ということ。PlaystationのゲームをPSPで遊べるようにしたのがPSアーカイブスなのですが、このゲームをPS Vitaに転送できません。結構買って遊んでいる身としては、まだPSPを手放すことができません。

次に、バッテリー関連。バッテリーの情報が見えないのです。設定のどこを探してもありませんでした。もしご存じの方がいたら教えてください。PSPは設定画面で残りバッテリー容量を%表示できたのですが、PSPgoは%表示が出ないという仕様になっていました。ヘビーゲーマーとしては、外であとどれぐらいバッテリーがあるかという情報は結構重要なので、是非とも表示できるようにして欲しいです。

さらに充電が専用USBケーブルと専用ACアダプタを使わなければならないところもマイナスでしょうか。iPhoneなどのUSBがつながるACアダプタと専用USBケーブルで接続しても充電できないのです。あくまで専用ACアダプタでなければなりません。これはPSPgoのときもそうだったのですが、おそらくUSBの中の線の何本かを無効にする設定があるACアダプタじゃ無いと電源供給されないという仕組みになっているのだと思います。これだと、外出時に電池が無くなっても、モバイルブースターなどのバッテリーで充電することができず、家に帰って充電をするしかなかったりします。解決方法としては、最初からそういう仕組みになっているUSBケーブルが発売されるしかないので、この辺はサードパーティー製のケーブルに期待したいところです。

それと、Macに接続できないのもMacユーザーとしては厳しいです。コンテンツ管理アシスタント for PlayStationというソフトを使って接続するのですが、これがWindows版しかないのですね。これはMac版の提供に期待です。

あとは、やっぱりメモリーカードが手に入らない! ということでしょうか。一番多くの人が欲しがったのが32GBのメモリーカードだと思うのですが、これがもう完売で完売で。その下の16GBも完売だったのでとりあえず8GBを買ったのですが、早くも容量が足りません。
uke-torneでtorneからのデータを受け取るために、最初に2GBとか4GBとかの容量を確保されちゃってゲームに使えないのもつらいです。早く32GBのメモリーカードを買わせて欲しい! 売ってくれ! という気持ちでいっぱいです。
(杉村啓)