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「グレンラガン」で脳内麻薬出て楽しくなっちゃって「キルラキル」シリーズ構成・脚本の中島かずきに聞く2

2013年10月18日 11時00分

ライター情報:小林美姫

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「キルラキル」のシリーズ構成・脚本を担当する中島かずきインタビュー、後編です。(前編はこちら)

ガイナックスという憧れのアニメ会社で初のテレビアニメシリーズ

───話はさかのぼりますが、「天元突破グレンラガン」(以下、グレン)は企画の最初から参加されたんですか?
中島 細かく言うと、実は今石さんが入る前の企画(若林広海に聞く1参照)に、一度声がかかっていたんです。そのとき、返事はなんとなく曖昧になったままだったんですよ。でも、それっきり話がこなくてどうなったかなと思っていたら、今石さんが全部やり直して作るって聞いて。そのときにはシモン、カミナ、ヨーコの関係性、途中で主人公たちの立ち位置が大きく変わるみたいなアイディア、あとはドリルというお題があって、どうしようかという感じでした。
───大塚(雅彦)さんのインタビューで中島さんは様子見な部分もあったかなと言っていましたが、実際はどうでしたか?
中島 あったと思います。本格的にアニメにかかわるのは初めてだし。しかも僕ら世代にとってガイナックスってある種の憧れというか、同世代なんだけどビックネームなんですよ。その会社のアニメをやるのに、自分はアニメの作法がわからないし、打ち合わせには武田(康廣)さん、赤井(孝美)さん、山賀(博之)さんもいたし。その人たちの話を聞いてお題をクリアしながら自分のテイストを出そうかなって思っていました。そして自分の作風に自分で飽きているところもあったんですよ。
───飽きていたのはどういった部分で?
中島 勢いとテンポだけじゃなくて、もうちょっとドラマチックなものをやりたいと思っていた時期だったんです。“これぞ「劇団☆新感線」!”みたいなものではなく、違うこともやりたいっていうか、先のものを書きたいって。でも、今石さんから「カミナには口上を述べさせたい」って言われたんですよ。僕はあまり乗り気じゃなかったけど、今石さんがカミナはそういう男だって言って。
───乗り気じゃなかったのはなぜですか?
中島 僕はそれをやったら、カミナって男はあまり受けないと思ったんです。当時の空気感として、視聴者はつっぱしる昭和テイストの男ではなく内向的なシモンに感情移入をするだろうと思っていて。だからカミナみたいな男はわりと早めに退場して、真の主人公がその魂を引き継いでいくほうがいいって。でも、思っていた以上にカミナが受け入れられて、「ああ、こういう感覚って若い子にもあるんだな」って感じました。

ライター情報

小林美姫

フリー編集者。ディズニー、アニメ、漫画関連のMOOK・書籍の編集や執筆など。『ボールペンで描ける!ONE PIECEかんたんイラストガイド』発売中。

URL:Twitter:@mikitty116

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