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出版拒否された小説を自力で電子書籍、映画化してしまった裏社会ライター「木屋町DARUMA」

2015年7月29日 10時50分 ライター情報:木俣冬
遠藤憲一演じる、四肢のないまるでダルマのような男の、凄まじいまでの生の執念を描いた映画「木屋町DARUMA」(10月3日公開)は、電子書籍として販売されている小説を原作にしたもの(予告編)。
まるの・ひろゆき
1976年京都市生まれ。作家、脚本家、ライター、映画プロデューサー。
株式会社オトコノアジト代表。裏社会ライターとして、アンダーグラウンドの取材を続けた後、小説「木屋町DARUMA」を電子書籍で出版。それを原作に映画もプロデュースした。現在は、ラジオ、イベント、テレビ出演などでタレントとしても活躍し、特別監修・責任編集長として、メディアサイト「ウーテレ」「Qtty」では、広告宣伝ナシで2ヵ月最短“10万アクセス”を誇る。
次回作に「純喫茶関東刑務所前」、「童貞保護区域指定01号」、「屠殺場、地獄絵図ヲ描ク。」がある。

主人公は、京都の闇金融の取り立て屋。まさに体当たりで貸した金を取り立てていくその方法は目をそむけたくなるものだし、金を返せなかった者たちの堕ち方も惨い。
そんなだから、出版社からは出版できないと拒否されてしまった不遇の作品が、なぜかメジャー俳優・遠藤憲一を主役にして映画化。
原作者であり脚本も書いた・裏社会ライターと名乗る丸野裕行はどうやってそんな幸運をつかんだのか?
『小説 木屋町DARUMA』丸野裕行
欲望が渦巻く歓楽街・京都木屋町を舞台に、ある事件から四肢を失った男が闇金融の取り立て屋として生き抜く姿を描く。
30分くらいで一気に読めてしまう、V シネをケータイ小説化したようなカジュアルな作品だが、ふいに、いいフレーズが胸をつかまれることがある。
「傷だらけの天使」のようなふたりの男の関係性や木屋町の風情ある描写を楽しみつつ、見たことない裏社会の壮絶な世界に驚愕する。

あんまり柄のいいイメージではなかったんですけどね


──まず、「裏社会ライター」という肩書きですが、そんなに裏社会に通じているんですか?(おそるおそる)
丸野 新宿のロフトプラスワンでよくトークライブをやっていて、その場では、真相が表で語られない盗みや殺人や裏取引、エロなど裏社会の話ですごく盛り上がるんですけど、放送できないものばかりで(苦笑)。いろいろなメジャーな番組に出ないか? というお話もいただきますが、内容が過激過ぎて、結局話せなかったりすることも多いんです。
──新宿ロフトプラスワンをはじめとして、東京にもよくお仕事で来られているんですね。お住まいは京都だそうで。
丸野 生まれは京都で、鹿児島にいたこともありますが、いま京都です。
──「忠臣蔵」の大石内蔵助が、討ち入りを前に潜んでいた場所。
丸野 そうです、そうです、大石神社がありますよ。山科は田舎なので、学生時代、木屋町まで出て来て遊んでいました。それでいつか、京都の木屋町を舞台にして何か作品を書きたいという思いを抱いていました。
──木屋町のどこが好きですか。
丸野 ぼくらが木屋町で遊んでいたころ、殺傷事件があったため、あんまり柄のいいイメージではなかったんですけどね。呼び込みもいっぱいいたし。いまでこそ交番がありますが、当時は、いま、映画館もやっている立誠小学校のそばに移動交番があって見張っていました。そんなカオスな街ですが、桜の季節だけちょっと違うんです。スカウトのおにいちゃんも呼び込みのおねえちゃんも、木屋町を根城にしているようなちょっと柄悪そうなひとたちも、観光客も、不思議とみんな一緒になって桜をずっと見上げていて。「今年もキレイだな」とか「今年は開花が早いんですか」とかそんな会話すら見知らぬ同士でするんです。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

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