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「子どもを自分の手足のように使うの、やめとかんね」映画「はなちゃんのみそ汁」監督に聞く

2016年1月8日 09時50分 ライター情報:青柳美帆子
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12月19日からテアトル新宿と福岡で先行公開、1月9日から全国で公開される映画「はなちゃんのみそ汁」。がんでこの世を去る妻・千恵と、その夫・信吾、そして娘のはなを巡る家族の物語です。2014年夏には24時間テレビで映像化され、賛否両論を呼びました。
監督・脚本は「ペコロスの母に会いに行く」阿久根知昭さん。ノンフィクション原作、24時間ドラマを経て今回映画化された「はなちゃん」について、阿久根さんにうかがいました。
「はなちゃんのみそ汁」12月19日(土)よりテアトル新宿&福岡先行公開、2016年1月9日(土)より全国拡大公開(c)2015「はなちゃんのみそ汁」フィルムパートナーズ

口説き言葉は「がんを明るく描いてほしい」


──阿久根さんは「ペコロスの母に会いに行く」の脚本を担当されています。私は「ペコロス」がすごく好きなのですが、阿久根さんが「はなちゃんのみそ汁」に携わると知って「なるほど」と思いました。今回「はなちゃん」で脚本と初監督を担当されることとなった経緯を教えてください。

阿久根 僕もまさか監督するとは思っていませんでした。最初は「脚本を書いてください」というところから始まりました。初監督ではありますが、実は「ペコロス」の時に途中から演出に携わったんです。

──それを見て、「はなちゃん」も同じテイストにしてほしいという希望が?

阿久根 そうですね。もうひとつの理由は、原作者の安武さんも、「ペコロス」を見て「こんなふうになったらいいな」と思っていたらしいんです。それで僕のところに、「がんをテーマにしたこの作品の脚本をお願いします」という話があったのですが……僕は最初、断りました。

──えっ、断ったんですか?

阿久根 「僕はやらないので、他の方に頼んだ方がいいんじゃないですか」と。ただ、プロデューサーがこう言ったんです。「『ペコロス』は認知症というものをすごく楽観できるように作っている。ああいうふうに、がんについても描いてほしい。難易度が高いかもしれないけれど、それをやれると思ったのは、阿久根さんだから」と。

──確かに「ペコロス」は、認知症になった母親の介護というテーマですが、笑いが多い作品でした。

阿久根 そう口説いてもらったので(笑)、「じゃあ脚本は書いてみましょう」と。監督の候補には、何人か名前が挙がりました。「誰が撮ってもいいな」と思いました。僕の脚本は、脚本の中にすでに演出が入っているので、その通りに撮ってもらえれば僕の思いは通じる。もちろん監督のセンスも反映されますが、そこは僕が口をはさむことではないなと思っていました。でもプロデューサーは「ペコロス」を見ていたので、「他の監督で『ペコロス』のような感じになる気がしない」と。

ライター情報

青柳美帆子

フリーライター。1990年(平成2年)生まれ。オタクカルチャー・イベントレポ・明るいエロス・少女革命ウテナなどを中心に執筆しています。

URL:青柳美帆子のまとめ

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