「ちゃんと俺の顔にモザイク入ってるか?」
「安心してください、入ってますよ」
山猫(亀梨和也)のお手柄にスカッとした『怪盗山猫』7話
亀梨「モザイク入ってる?」「怪盗山猫」7話
遂に山猫と結城が対面!正体は明らかになるのか?
日本テレビ系土曜ドラマ 「怪盗山猫」 オリジナル・サウンドトラック

ウロボロスの正体を暴こうとする中で、藤堂都知事(北村有起哉)と仲間だと思っていた関本刑事(佐々木蔵之介)の関係を怪しむ山猫。

疑惑を抱いてからはロクに口もきかず、6話
で勝村を助け出すときも関本の力を借りなかった。とうとうチーム山猫に亀裂が入ったか……。

仲間を疑う山猫、意外な過去が明かされた7話


「はっきりさせておこうと思って。あんたと藤堂とユウキの関係だ」
山猫が関本を呼び出した。仲間を裏切ることに関してはひときわ厳しい山猫。目つきが鋭い。対照的にちょっと余裕のある関本が口をひらいた。


「俺と藤堂(北村有起哉)は20年前ユウキテンメイの近くにいた。俺はヤツのボディガード、藤堂は秘書として。そう、お前の運命が決められたあの20年前。それから俺たちは別々の道を歩いた。それが去年、ユウキの身辺を探るうちに藤堂と再開を果たした……」

藤堂と関本が元同僚だったこと、藤堂知事が進めているカジノ計画は元々ユウキテンメイが発案者というところまではわかった。が、20年前、山猫に何があったのか。
1話の冒頭で山猫が暴行を受けていたシーンとどう繋がるのかはまだ見えない。そしてユウキテンメイの正体もわからずじまい。もう7話なのに!

ファンタスティック!な山猫


侠武会の幹部が殺された動画のUSBが開けないという理由で真央(広瀬すず)を利用しようと霧島さくら(菜々緒)に持ちかけた犬井刑事(池内博之)。指名手配中の勝村(成宮寛貴)を呼び出そうという魂胆だ。
さくらの留守電に怯えながら応じる勝村。今回もやさしさが仇になる勝村、危なっかしい。
「俺に任せとけ……へっへっへっ」勝村の隣で何度も笑う山猫。


結局、さくらと接触しているところを犬井刑事に狙われてしまう。あぁもう……。
山猫が銀髪のおばあちゃんに扮して、さくらと衝突した隙に盗聴器をバッグに。勝村は屋上から飛び降りて、下で待機する布団を敷いた車の上にダイブ。ってルパンか!
命からがら逃げたものの、山猫が笑っていた意味がようやくわかった。おとりにするには便利なんだよな、勝村さん……。


ウロボロスの黒幕は?


「さぁ、ウロボロスの新情報がある人は手を挙げて!」
一瞬“アイドルの亀梨くん”をのぞかせる山猫。重要な情報を持って来たのは赤松杏里(中村静香)。ウロボロスに撃たれ、拉致されたのに逃げてくる姿はまるで峰不二子のよう。

さて、問題はウロボロスの黒幕……。
反社会勢力をつぶしてカジノを誘致できれば、バックアップしているアメリカから莫大な成功報酬がもらえる――黒幕の正体は都知事の藤堂だった。

敏腕インタビュアーのように藤堂から言葉を引き出していく山猫がカッコ良かった。

「騙される民衆が悪い。知ってるかここだけの話、この国のリーダーに必要な資質はなんだと思う? 政治力じゃない、声の大きさだ。声の通る人間に人はついていく。そんなバカな連中を相手にしているんだ。まともな政治なんて通用するわけがない」
「それがあんたの本音ってわけか。はい、みなさーんこれが都知事の本性でーす!」
都知事の部屋に仕込んでいたカメラから、街頭のモニターに一斉配信していた。

ファンタスティック!

はじめは高い理想を持って都知事になったはずだった。ウロボロスを使って反社会勢力を駆逐し、カジノで得た金も政治資金にまわそう……しかし理想を叶えられなかった。
「何もしようとしない国民から、私利私欲にまみれた政治からあんたは逃げて金に走った。金は裏切らねーからな」

毒物自殺をはかろうとした藤堂。しかしカプセルをすり替えていた山猫。逃げることを許さない。
「間違ってないっていうなら生きて証明してみろよ。“やっぱりお前の言ってることはきれいごとじゃないか、このくそガキ”ってな。もっとバカになれよいい意味で」
ファンタスティック!

元戦友として迎えにきた関本。車の中でいま誰に会いたい?の問いに「死んだ母ちゃんかな」と答えた藤堂。そんな心を持っていたのになぜ。

「何があろうと生きてこそ、だと思うけどね俺は」
関本の言葉もむなしく、ダッシュボードに入っていた拳銃で自殺してしまう。
でも、関本はダッシュボードが開くようにわざと急ブレーキをかけたようにも見えた。これも友情なのか。山猫の大手柄にスカッとしたはずなのに、後味の悪い結末だ……。

遂にユウキテンメイと対面した山猫。大きくストーリーが動きそうな8話は今夜放送。
(柚月裕実)