今注目のアプリ、書籍をレビュー

9

今夜金曜ロードSHOW「天空の城ラピュタ」簡単に宮崎メカって言わないでくれ、メカへのこだわり徹底考察

2017年9月29日 10時00分 ライター情報:しげる
本日夜9時から日本テレビ系で放送される『天空の城ラピュタ』(以下『ラピュタ』)。ご存知宮崎駿監督の代表作のひとつであり、正統派の冒険活劇であることから人気の高い作品である。

で、そんな『ラピュタ』の魅力のひとつが、多種多様なビークル、乗り物だ。宮崎駿作品に登場するメカは監督本人が超がつくメカオタク・軍事マニアでもあることから、ファンタジックでありつつ妙に説得力があるデザインが大きな特徴。ざっくりと「宮崎メカ」と括られることもある(筆者はこの呼び方があまり好きではないですが)。

『ラピュタ』のメカ描写は本当に細かい。ふんわりと「宮崎作品っぽいメカが出てる」というふうに見ることもできるのだけど、実際の航空機や内燃機関の発達史に沿った描写と、各勢力ごとのキャラクター性が盛り込まれているのだ。というわけで、ここではそのへんのディテールを掘り返してみたい。
DVDのジャケットでも主役メカ扱いのフラップター。全体の形は飛行艇の機首っぽいけど、上面にはエンジンのシリンダーが収まってるっぽいイボ状の出っ張りがある。

開始30分で怒涛のメカつるべ打ち!


物語が始まるのはパズーたちが住む炭鉱の町、スラッグ渓谷だ。「親方、空から女の子が!」のシーンで親方が釜に石炭をくべていたり、その直後にバルブから蒸気が吹き出すなど、冒頭から「この町では蒸気を動力にしているんですよ!」という描写が続く(炭鉱の立坑の周りに煙突が立っているのにも注目)。人々の服装からも、このスラッグ渓谷のイメージソースは19世紀中盤あたり、産業革命期のイギリスなどだろう。

そこに飛行石を探して乗り込んでくるのがドーラ一味である。彼らが乗っているのがガソリンエンジンを積んだ「オートモービル」であるというのが面白い。パズーがこの乗り物を珍しがっているところからわかるように、スラッグ渓谷では石炭以外の燃料で動く機械はほとんど存在していないのだろう。

で、パズーたちがこのドーラのオートモービルから逃げるのに使うのが蒸気機関車なのだ。ここ、ガソリンエンジン対蒸気機関の対決になってて、しかもだいぶ差がついていたにも関わらずドーラたちの乗ったガソリン車が追いつくのである。この描写から、ドーラ一味は「田舎の炭鉱では見かけないような、強力なエンジンを搭載したパワフルなマシンを乗りこなす集団」というキャラであることがわかる。

その上さらに強力な集団として現れるのが軍隊だ。スラッグ渓谷には装甲列車で乗り込んでくるのだが、この兵器は実在する。もともとは20世紀なかばあたりまでロシアや東ヨーロッパみたいなだだっ広いところで使われていた兵器なのだが、重厚で多数の砲塔を積んだ姿はまさしく宮崎監督好み。

ライター情報

しげる

ライター。岐阜県出身。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

URL:Twitter:@gerusea

コメント 9

  • 匿名さん 通報

    バルス!

    12
  • 匿名さん 通報

    金曜ジブリで月曜FXが荒れる。

    5
  • ポム 通報

    パズー、お前「ロボット」って言葉どこで覚えたんだい?1920年にチェコの作家が作った言葉を、1900年代の子供が知ってるとは驚きだ。ホッホッホ。

    4
  • ムスカ 通報

    ハレー彗星飛来の1986年に公開されてて、エンディングにもそれらしい彗星が出てくる。前々回に飛来した1910年以前の話?にしては、当時まだ発明されてない現実メカが多数登場するのはご愛敬。さすがSF。

    3
  • ドーラ 通報

    みんなアタシの声を覚えてるかい?あたしゃ昔ね、「ヤヌスの鏡」のお婆ちゃまだったんだよ。「お前には母親の淫らな血が流れているのです!」「お前あいつらがあの子を生かしとくと思うのかい?」似てるだろ?

    1
コメントするニャ!
※絵文字使えないニャ!

注目の商品