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「レベッカ」再結成ライブの感慨「若さ」の価値が最高だった時代へ

2015年8月14日 10時50分 ライター情報:麻野一哉
会場近くのコンビニにはいると、「REBECCA」のTシャツを来た年配の女性が、ドリンクを買っている。間違いなく、復活ライブを観に来たファンだ。外にでると、同様のTシャツを来た人が、わらわらといた。みな、おっさん、おばはんだ。
「フレンズ」CBSソニー

若い人向けに解説すると、レベッカは、80年代に大活躍したバンドだ。女性ボーカルのノッコのパフォーマンスがとても躍動的で、「酸欠ライブ」と言われていた。とくに人気が落ちることもなかったのだが、1990年にいきなり活動休止し解散。それが、今回25年ぶりに復活ライブが行われることになったのだ。

当時、10代20代だったファンは、今、40代、50代。ずっと活動してきたバンドだったら連続してファンでいたり、いつしか興味がうすれていったりしたのだろうが、今回はかなり珍しいパターンだと思う。30年間ぶった切られていた時間が、急に流れだしたのだ。

ある程度の覚悟はできている


会場の横浜アリーナの近くパブでは、道行く人へのサービスだろう、往年のレベッカの曲を鳴らしていた。もちろん、20代の頃のノッコの声だ。それを聞き、「ハードルあげるなよ」と、不安な気持ちになった。

自分はノッコと同じ、1963年生まれだ。どれだけおっさんになったか自覚している。当時大ファンだった者として、復活は、うれしい反面、怖い。声はでるのだろうか、踊れるのだろうかと、心配がつきない。ちょっと前にテレビで今のノッコの姿は見たから、ある程度の覚悟はできている。とはいえ、ステージは別物だからビクビクしてしまう。
横浜アリーナ。集うファンは年齢層高め。於2015年8月12日〜13日横浜アリーナ

一曲目は「RASPBERRY DREAM」。横にいたお客さんは、泣いていた。一緒にいった友人も、あとで聞いたら、瞬間、涙が出たといっていた。自分は、感動よりも、「ああ、これくらい声が出てるなら、よかった」と安堵の方が強かった。

当たり前といえば当たり前なのだが、ステージは危なげなく進行する。会場は大盛り上がりだ。連続して活動してきたミュージシャンだと、往々にして、「最近の曲は知らないんだよなあ」ということがあるが、今回は、そんなことはない。全曲わかる。すべて30年前に聞いていた曲だ。かといって、西城秀樹ディナーショーとか、そういうのとも違う。懐かしいという感覚ではないのだ。会場のどこかで、「みんな10代にもどってるよー」と声をもらす人がいたが、なんだろう? 何千年も前に埋められたミイラが、棺をあけたら、まだ生きているように瑞々しく見える。

ライター情報

麻野一哉

ゲーム開発者。『弟切草』『かまいたちの夜』『トルネコの大冒険』 『街』『銃声とダイヤモンド』など。

URL:Twitter:@asanokaz

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