学校で孤立する人は社会に出たら仕事がない!?
坂上さんが発言したのは、2月6日に放送された『好きか嫌いか言う時間』(TBS系)でのことだ。青山学院大学で駅伝三連覇を達成した原監督などの教育者と、現役中高生が「現代の学校」について討論。ネットいじめやブラック部活、スクールカーストについて語り合った。
問題になっているのは、番組中盤に中学一年生の女子がいじめやスクールカーストを無くす方法として、「修学旅行や校外学習のグループ分けは先生が決める」と提案した場面だ。好きな相手と組むことを認めると、クラスで孤立する人が必ず出るから、先生がグループ分けをしてしまえば平等になって良いという趣旨の発言。
これに坂上さんは、グループ分けの意図は生徒の自主性を促すことにあると説明すると、中学生も「その意図も分かる」と話した上で、“孤立してしまう子が出てきて組み分けの時点から楽しくなくなる”と改めて主張した。坂上さんは「今みたいな恐れがあるんだったら先生の力足らず」としながらも、「余らないように努力するのもひとつ。社会に出たら、余ったら仕事ないから」と発言した。
この言葉にネットでは、「余ったことのない人の発言だよ」「『イジメられないように努力するのも大切だ』と言ってるようなもん」「努力するのが大事なのは同意だけど、そうやって追い詰めちゃうから社会に出られない子が増えるんだよ」と批判が出ている。
中には「実際そうだと思う」「学校は社会に出たときにコミュニケーションちゃんと取れるように練習する所だよ」と賛成する意見もあったが、番組内でホラン千秋さんが「ハブかれてる延長線上だったら?」と聞き返したように、この発言に疑問を持つ人は少なくないようだ。
中学生の不登校の比率は36人に1人
文部科学省の「平成27年度学校基本調査」によると、平成26年度間の長期欠席者(30日以上の欠席者)のうち、「不登校」を理由とするのは小学校で2万6,000人、中学校で9万7,000人にのぼった。どちらも前年度より約2,000人増加しており、中学生の不登校の比率は36人に1人と、クラスに1人程度という数字になっている。
不登校の理由としてよく上げられるのが、やはり「いじめ」や、「ハブられる」という問題。