「40代の既婚おっさんが20代女子を好きになる」はアホな悩みなのか?

先日、読売新聞の「人生案内」コーナーに掲載された中年男性の恋愛相談が、Twitterを中心に拡散され、話題を呼んでいます。
中年男性が若い女性に恋に落ちるのはよくある話ですが、 相談内容を読んで筆者が感じたのは「40代既婚おっさんが若い子にうつつを抜かすパターンって結構あるよね」という感覚でした。
しかもそのパターンにはいくつか男の本能が見え隠れするのです。今回のように、若い子に恋する悩みは、アホな悩みなのでしょうか……。

40代の既婚おっさん恋に落ちる


相談内容を要約すると「40代既婚妻子持ちの男性。最近職場の20歳の女性(子供と同い歳)に恋をしてしまった。彼女はおっさんの自分に手を振 ってくれる。彼女と話しているとおっさんの自分の中に、20代の自分が住みついたようで彼女が気になって仕方ない。しかし、不倫や離婚は望んでおらず、彼女への思いを振り払うためには、どうしたらいいか? どう接するのか大人の男として最良か?」というものです。
ピュアな恋心って、いくつになっても健在なんですね。と筆者はほっこりしましたが、これに対する作家、出久根達郎先生の回答がスパッと辛口で面白いと評判なのです。
こちらも要約しますと「何もかもあなたの『幻想』です。彼女の好意はあくまで会社の先輩に対してのものであって、恋愛感情ではありません。今どきの若い女性は物怖じしませんが、おっさん世代はそれを恋と勘違いする。20代の自分が住みついて恋に落ちたのではなく、おっさんだから恋に落ちたのです。
みっともないと自分を叱りつけよ」
という感じ。すごい切れ味で思わず笑ってしまいましたが、「やめなさい」という言葉を使わず、相談者の「彼女への思いを振り払いたい」という希望を手伝っているのは、さすがだなあと思いました。

40おっさんが若い子に恋を求めるパターン


この相談、いろいろ考えると別段特別なことでも無い気がしてきます。
現に筆者が取材してきたなかでは、不倫カップルの多くは40代男性と20代女性でしたし、 年齢差のある男性が女性に惚れる心の中には、共通する本能があるようにも感じます。それは「自分の現役感を確認したい」という感覚です。
多くの男女は「厄年」をきっかけに、老いや人生の転換期を迎えるといわれていますが、その1つが“もう一回本気の恋”だったりするわけです。
しかし、誰もが40代になると“本気の恋”を求めるわけではありません。
その違いは悲しいかな現在の充実度や、今までの恋の濃度に比例します。
ちなみに夜のお店にどハマりしてストーカーまで発展する男性には40代からが多いのですが、どハマりする1番の原因は、恋や夜遊びの経験の乏しさです。結果として、プロとのお店での色恋営業を、本気にしてしまいハマっていくのです。
相談者さんの毎日も、書かれてはいませんが本当はセックスレスや会社での風当たりの強さ、そして家庭内での寂しさを感じていたのかもしれませんね。

今回「アホな悩みか」という点で考えてみましたが、アホというより「よくある人生の小石の1つ」が、若い子への恋心なのです。

ただ20歳以上の年齢差があっての恋というのは、基本的に「なし」と考える女性が大半です(もちろん福山雅治なみにイケメンだったら別ですが)。
余談ですが、通常なら「なし」なのに、仕事を通して密接感が自然に増すと、だんだんと「あり?」くらいに変化して不倫が発生します。不倫の発生場所の第一位は職場というのは、こういったカラクリなのです。
まずは相談者さんだけでなく世のおじさま方は、“20代女性に邪険に扱われない自分”というだけでも、ありがたいと思える心が必要なのかもしれませんね。
(おおしまりえ)



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