最近、韓国で、実の娘に常習的に性的虐待を働いていた父親が逮捕される事件が相次いでいる。

 9月7日には、10歳の娘に性的虐待を繰り返していた父親A(50)が逮捕されている。

Aは妻と離婚後、男手ひとつで娘を育てていた。しかし、昨年3月、平穏な父娘の関係に異変が起こる。Aは、自宅で寝ていた娘の体に手を伸ばしたのだ。この一件でタガが外れたのか、Aはそれから1年以上にわたって、酒に酔っては娘に性的虐待を繰り返すようになったという。

 父親の蛮行に耐えきれなくなった娘が児童相談員に打ち明けたことで、Aは強姦などの容疑で逮捕。懲役15年、GPS付き電子装置着用20年の刑が下された。
こうして悪魔のような父親から解放された娘だが、その心の傷は計り知れない。

 また、8月31日に逮捕された50代の父親Bも悪辣だ。彼は知的障害3級判定を受けている娘(当時12歳)に、2009年から約8年間にわたって性的虐待を繰り返していたのだ。Bの悪行は娘が成人しても続いていたが、今年3月、娘の祖父(Bの父親)が犯行を目撃したことで事件は明るみに出た。

 実は、Bは過去に3度も性犯罪での逮捕歴があり、すでにGPS付き電子装置を着けていた。とはいえ、自宅で行われていた犯行ゆえ、GPSも無意味だったようだ。


 裁判でも、Bには同情の余地なしと判断され、懲役12年に加えて10年間にわたる個人情報の公開、さらに、GPS付き電子装置着用20年という重い刑罰が下された。

 一方、父親Cは、13年から今年4月まで、15歳の長女に暴力を振るったり、性的虐待を加えたりしていた。さらに、8歳の次女には、教育と称して“空気椅子”を強要したり、頭部を殴りつけるなどの暴行を繰り返したという。

 あまりにも残酷な仕打ちだが、Cに対する判決は「同種犯罪歴がなく、過ちを認めて反省している」という点から、懲役10年、80時間の性的暴行治療プログラム履修という、比較的軽いものとなった。これには、韓国ネット民の間でも「同種犯罪歴がない? 娘に手を出すのが普通だというのか!」「子どもたちのためにも、もっと重い判決を……」などと、怒りの声が相次いでいる。

 韓国で相次ぐ、父親による醜悪な犯罪の数々。
教師たちによる犯罪も増えている中、子どもたちにとって心安らげる場所はあるのだろうか……。
(文=S-KOREA)