取り入れると「子どもの考える力」がぐんぐん伸びる習慣3つの画像はこちら >>

今、日本全体で国際化が進んでいますよね。それで、子ども達にも論理的に考える力が求められています。

これは国際化のためだけでなく、人生の荒波を生きていくためにも必要な能力です。しかし子どもにしっかりと考える力をつけるには、どうしたらいいのでしょうか?

そこで今日は、『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』の著者の立石美津子が考える力を伸びる習慣を、お話ししたいと思います。

■1:アウトプットさせないでインプットする

まずは、人間が物事を考えるとき、何を使うと思いますか? これは言葉です。正式には脳の中にある、内なる言葉 ”内言語(ないげんご)”と言います。

だからと言って、2~3歳の子どもに「自分の意見を言いましょう」「作文を書きましょう」なんて無茶な要求はしてはいけません。アウトプットさせることに、躍起にならないようにしましょう。

幼児期は再生よりも録音の時代です。ひたすら思考の元となる、この内なる言葉を豊かにしてください。“内なる言葉”ですから「うちの子、言葉が遅い。お喋りじゃない」などと心配することはありません。

頭の中にさえ入っていればいいのです。外言語(がいげんご)にとらわれないでください。

本当に必要なのは、内言語(ないげんご)の録音です。

でも、「早くしなさい」「何度言ったらわかるの」「やばい」「超」「っていうか~」のような、貧弱なシンプルセンテンスだけが飛び交う家庭環境ではちょっとまずいです。

とはいえ、親がいきなり語彙を豊かにするのはちょっとハードルが高いですよね。ですから、絵本の読み聞かせをしましょう。

過去記事「子どもを”語彙が乏しい若者”にしないために大事なのは●●!?」でもお話ししましたが、絵本には沢山の言葉が詰まっています。考える力を伸ばすために、絵本を使って親子でインプットしていきましょう。

■2:全部教えないで自分で調べる部分を残す

子どもから「この動物なんていうの」「何を食べるの」「どこに住んでいるの」と質問の嵐……。そんなとき、ママが立派な教師になって全部答える必要はありません。

9割答えて、残り1割は図鑑やネットで子どもと一緒に調べましょう。そうすると、知りたがり屋さんの心に火が付き知的好奇心はドンドン膨らんでいきます。さらに、ママの知らない知識も自ら増やしていくことができます。

「わからないことは人に聞けばいい」ではなく、「自分で調べる」ことも教えて考える力を鍛えていきましょう。

■3:怒らないで「話せばわかる」と考える

子どもが鉛筆を投げたとき、すかさず「何で鉛筆投げるの!」と怒ってはなりません。鉛筆を投げた腕を少しばかり強めに握り、淡々と低い声で「鉛筆は何に使うもの」と聞きしょう。

すると、「絵を描くもの」「字を書くもの」と答えるはず。そうしたら、「そうだよね、わかっているよね。だったらもう投げるのは止めようね」と言いましょう。

自分で出した答えなので今後、もう投げることはしません。

このように、親が問いかけて、自分で考えさせる習慣をつけることも非常に大事です。

つまり、子どもの考える力を伸ばすポイントは、考える材料の語彙をインプットする、全部教えない、自分で答えを出させる、の3つ。子どもの将来のために、ぜひ早めにトライしてみてくださいね!

【著者略歴】

※ 立石美津子・・・1961年大阪市生まれ。聖心女子大学在学中、幼稚園教諭・小学校教諭免許を取得、佛教大学にて特別支援学校教諭許取得後、障害児教育に携わる。32歳で株式会社パワーキッズ(教室名:エンピツらんど)を起業。

現在、教室に3歳~小学校3年生まで7,500名の生徒が通う。

講演家・作家・自閉症児の子どもを持つ1児の母。

著書に『小学校に入る前に親がやってはいけない115のこと』『読み書き算数ができる子にするために親がやってはいけない104のこと』(中経出版)、『心と頭がすくすく育つ読み聞かせ』(あさ出版)がある。