文・写真:陶守正寛
福岡に10周年を迎えたブルース・フェスティヴァルがある。その名も《博多BLUES FESTIVAL》だ。
このフェスを仕切るのは福岡を拠点に活躍するブルース・ギタリスト、ロケット副島だ。彼によると、このフェスが開催される以前にはギタリストのレフティ都井主宰の《紫川ブルースフェスティバル》が北九州で10年に渡って開催されており、福岡ブルース・シーンの個性的なバンドが出演していた。諸事情により同フェスが2016年に幕を下ろした後、その精神を引き継ぐ形で立ち上がったのが博多のフェスなのだそうだ。福岡からブルース・フェスティヴァルを消してはならない、副島の強い思いが今日までこのフェスが続いてきた原動力となっている。
いわゆる野外フェスではなく福岡の中心街、中洲にあるライヴ・ハウス《Gate’s7》で1日限りの開催。幕間にはすぐ隣のバー、Red Houseにも3組が出演する。チケットは100枚でソールドアウトという規模ではあるが、なんだかんだで毎年満員になるという。今年も僕が到着した時点で開場を待つお客さんが既に長い列を作っていた。
日曜の午後15時半というちょっと早めの時間にロケット副島のThe RokkeTrioのセットで幕が上がった。ジミー・リード、B.B.キングらのナンバーをノリノリで演奏。途中からゲストの歌姫Nanako登場で益々ヒートアップした。
続くJinn森下は一転アコースティックの弾き語り。まったりマイペースでボ・カーター、スキップ・ジェイムズといった戦前ブルースを繰り出すところはなかなか新鮮だった。「次はみんな知っている曲を...」といいつつ、ブラインド・ブレイクの“Police Dog Blues”をやるなど、とことん我が道を行っていた。
オールド・ジャズを中心としたパンプク☆デラックスは、生き生きとした演奏で楽しませてくれた。ゲスト・ヴォーカルのミドリは派手な歌い方はしないが、「SP盤のような」と言われる深みのある歌声が沁みる。
大阪からの出演SPOONFULLも大いに場を盛り上げてくれた。ニューオーリンズ愛に溢れた選曲は楽しく、またヨシ水野のギターの切れ味もピカイチ。この日のハイライトの一つと言っていいだろう。
例年出演しているハリケーン湯川は、今回はバンドなしのエレキ弾き語りスタイルでブルースを展開。
そして、この日のトリは菊田俊介だ。彼のバックを務めるのはロケット副島を含む福岡の面々で構成されたHakata Heavy Bottom Of Rhythm。菊田はジュニア・ウェルズ、ココ・テイラーらと活動した際の思い出話も交えながらのステージ展開。バンドを含めさすがの貫禄で、ロケット&菊田のギター・バトルも盛り上がった。
続いてこの日の出演者の多くが戻り、賑やかにセッションをやって5時間ほどのフェスは終演に。小規模なフェスではあるが、《Gate’s7》のフロアは結構広く、テーブルと椅子がゆったりと並べられているので、リラックスして見ることができたのは非常によかった。
最後にステージから挨拶をした副島が「10周年記念だから特別なのではなく、毎回毎回が特別、そういう気持ちでやっています」と言っていたのが印象に残る。清々しい余韻を残してくれたフェスであった。幕間のRed Houseでも、ベース弾き語りの染維宏一、若きギタリスト、ガンボ鶴田など個性的な地元勢の演奏が繰り広げられたことも付け加えておきたい。
音楽フェスが企画されては消えていくこのご時世でブルース・フェスティヴァルを10年間続けるのは苦労も多かったことだろうが、これからも大いに盛り上がりを期待したい。また遊びに行きますよ!
2026 HAKATA BLUES FESTIVAL Vol.102026年3月29日(日) open 15:00 start 15:30
福岡中洲・Gate’s7
出演:菊田俊介& His Hakata Heavy Bottom Of Rhythm / Spoonful /Jinn 森下 / パンプク☆デラックス+ミドリ / ハリケーン湯川 / The RokkeTrio with Nanako /
MC:コロンビア浦野
※幕間 Red Houseにて 出演:染維宏一 / Kimlee, Receive & Wackie / ガンボ鶴田
開場 15:00 / 開演 15:30
前売 ¥3,500 / 当日 ¥4,000 【別途要1ドリンク代¥600】
URL:cusite.wixsite.com/hakatabluesfes
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是非お近くのブルース・フェスへ足を運んでみてください!
投稿 【LIVE REPORT】博多BLUES FESTIVAL Vol. 10 福岡のブルース、健在なり! は ブルース&ソウル・レコーズ に最初に表示されました。


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