米主要紙が今月、北朝鮮経済の現状を相次いで特集した。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は7日付で「世界で最も意外な経済成功物語」と題する記事を掲載。
北朝鮮経済にはなお、多くの弱点が残るが、ある種の変化が起きているのは事実だろう。そして、それを視覚的に象徴するのが金正恩総書記の主導で数多く建設された超高層マンション群だ。
しかし、見た目の華やかさとは裏腹に、住民の評判は芳しくない。
特権層が多く住む平壌市中心部の中区域においても、電気が供給されるのが1日平均4時間ということも珍しくない。他ののエリアは、区域内の重要機関の有無によって異なるが、せいぜい1時間から1時間半程度。10分だけ供給された日もあったとのことだ。
2022年4月に完成した松新(ソンシン)・松花(ソンファ)地区のタワマン団地では、ほとんど電力供給が行われないため、水道水を組み上げるポンプが稼働せず、水が出るのは2~3日に1回だけ。結局、地上にある水道まで行って水を汲み、運び上げなければならない。
飲み水の確保や煮炊きでの不便もさることながら、「トイレの問題が最悪だ。高層階は停電すると、まるで地獄だ」との証言が、タワマンの住人からはよく聞かれる。用を足したものを空中にふりまくわけにもいかず、数十階の高さからバケツを両手に階段を下らなければならない。
飲み水も同様で、数十階まで運ぶのが大変だからと、窓に滑車をひっかけてロープの先にバケツを結びつけて地上まで下ろして引っ張り上げる方式を使っている。引き上げる途中でバケツがひっくり返り、通行人の頭上に水が降り注ぐ事故が何件も発生し、信訴(告発)が相次いでいるという。
コロナ前の2019年には、市内中心部で1日5時間、郊外で1~2時間程度、電力供給が行われていたが、現在の状況は不明だ。ただ、平壌に電力を供給するは北倉(プクチャン)火力発電所は設備の老朽化が進む一方、大規模な改修は伝えられておらず、電力難は悪化している可能性もある。








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