北朝鮮当局が、最高峰の理工系大学である金策工業総合大学の学生7人が韓国の映像コンテンツを視聴・流布したとして逮捕された事件を受け、平壌をはじめ全国の大学を対象とする大規模な検閲に乗り出したことが分かった。デイリーNKの平壌市の消息筋が21日までに伝えた。

消息筋によると、中央当局は今月3日、全国の大学に対し、学生の思想動向や電子機器の使用状況を徹底的に調査するよう指示した。金策工大の学生らが当局のインターネット遮断網を突破する新たな迂回技術を開発し、韓国の映像を視聴、流布していた事件が直接のきっかけになったという。

問題の学生7人は、大学内の研究所にも所属するほど能力を認められていたとされる。独自の技術で北朝鮮の情報遮断を突破し、平壌の外交団地区や大使館区域から外部インターネットに接続。韓国の映像をダウンロードし、USBメモリーやSDカードなどを通じて流布していたとされ、7月末に国家情報局に逮捕された。

消息筋によると、中央は今回の指示で、科学技術人材が自らの能力を「体制への脅威を増大させるために使用した」として激怒。若い知識人の間に広がる韓国文化を「体制に対する重大な脅威」と位置付け、思想的な離脱を根絶するため見せしめとなる厳罰を科すと警告した。

さらに、同様の事件は金策工大だけでなく、平壌や地方のあらゆる大学で発生する可能性があるとして、学生のノートパソコンや携帯電話だけでなく、隠している電子機器まで探し出して調べるよう要求した。

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過去に摘発歴のある学生や不審な行動をする学生、集団で行動する学生らについては、行動を密着監視し、わずかな異常でも確認されれば容赦なく逮捕するよう求めたという。同じクラスの学生同士を相互に監視させ、常時報告する体制も構築し、韓国文化の流入だけでなく「反体制組織」の結成につながる動きを初期段階で封じ込める方針とされる。

一方、大学内部では大規模な検閲に冷ややかな声も出ているという。消息筋は「いくら銃で脅し、コンピューターや携帯電話を調べても、すでに外の世界に目を開いた若い大学生の好奇心や欲求を完全に統制することは不可能だという声が出ている」と伝えた。

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