●29歳以下なら60万円を助成 引越費用や新生活家電の購入などを後押し
対象には年齢や所得、居住など一定の要件がある。夫婦などがともに29歳以下の場合は最大60万円、それ以外の対象世帯は最大30万円が助成され、申請はオンラインで行う。必要となる書類や対象費用には細かな条件があるため、申請を考えている人は名古屋市の公式ウェブサイトで確認してほしい。
結婚すれば、新居の敷金や礼金・仲介手数料、引越費用、家電購入費用など、短期間にまとまった支出が発生する。こうした経済的負担は、新生活を始める際の壁になり得る。若い世代の結婚に伴う負担を社会で支えようというのが、この制度の趣旨である。
名古屋市では、結婚を後押しする「NAGOYA八結び」の取り組みを進めている。結婚新生活支援事業はその第1弾で、同じく8月8日から「名古屋市版オリジナル婚姻届」の提供もスタートした。婚姻届は、リクルートが運営する「ゼクシィ」との連携によるものだ。今後は第2弾の取り組みも予定している。
こうした施策を実施したからといって、出生数がどこまで増えるのかは現時点では不明だ。そのため、制度を作って終わりではなく、利用状況や効果を継続して検証することが重要である。
正直、少子化問題の解決は非常に難しく、政府が腹を括って真剣に取り組まねばならない課題である。これまで結果が出ていないため、少子化対策の全てを見直し、増税や社会保険料の負担増などを求めないことが、大前提となる。そのうえで、例えば出生した子ども1人につき1000万円程度の「多額の支援金を一度に給付する」といった大胆な支援が必要だろう。
今回の名古屋市の支援が一つの問題提起となり、同様の取り組みが他の自治体にも広がってほしい。その先で、国が現金給付による直接支援の重要性を認識する契機になってほしいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
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