北朝鮮の金正恩総書記とロシアのプーチン大統領が9月初旬、露朝国境付近で首脳会談を行う可能性が浮上している。両国を結ぶ初の道路橋が同時期に開通する見通しとなったためだ。

一方、ウクライナはロシア領内への長距離ドローン攻撃を続けており、金正恩氏がロシア側に入る場合、警備上の問題も無視できない。

米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は24日、最新の衛星画像を分析し、豆満江をまたぐ露朝道路橋について、9月開通の可能性が高まったと報じた。9月1~4日にはウラジオストクで東方経済フォーラムが開かれ、プーチン氏の出席が見込まれている。38ノースは、同氏が国境まで足を延ばし、金正恩氏とともに橋の開通式に出席するとの観測があると指摘した。

橋は2024年6月の露朝首脳会談で建設が合意された。これまで両国を直接結ぶ陸路は鉄道に限られていたが、開通すればトラックによる軍需物資や人員の輸送も容易になる。ウクライナ戦争を支える露朝の兵站面でも意味は小さくない。

注目されるのは、ウクライナ側が以前から「9月」を重要な時期として挙げていることだ。

ウクライナ国防省情報総局(HUR)の当局者はロイターに対し、ロシア西部に展開する北朝鮮の弾道ミサイル部隊について、ミサイルや発射装置の最終的な規模が「来月のトップレベル協議」で決まるとの情報を明らかにした。さらにHURのスキビツキー副局長はCNNに、プーチン氏が9月に金正恩氏と会談する際、最大5万人の北朝鮮兵追加派遣を求める可能性があるとの見方を示している。

これらの情報と道路橋の開通時期が一致したことで、「トップレベル協議」が首脳会談を指している可能性は従来より高まったと言えそうだ。

ただ、金正恩氏がロシア領内に入れば別の問題も生じる。

ウクライナは戦争開始後、ロシア領深部への長距離ドローン攻撃能力を急速に高めてきた。もちろん、ウクライナが金正恩氏本人を攻撃対象としていることを示す情報はなく、外国首脳への攻撃は極めて重大な政治的リスクを伴う。

それでも露朝軍事協力がウクライナ戦争と直結する以上、放置することもまたウクライナにとってリスクだ。殺害まで狙わずとも、何らかのけん制を行う可能性は排除できない。

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