フィリアコーポレーションは、中古戸建の購入についてのアンケート結果を7月13日に発表した。調査は2026年4月29日~30日の期間、全国の男女約500名を対象に行われた。


中古戸建を購入することに抵抗があるか尋ねたところ、「抵抗がある」(22.4%)、「どちらかというとある」(34.8%)を合わせると、全体の57.2%が、中古戸建の購入に対して何らかの懸念を抱いていることが分かった。

一方で、「抵抗はない」「どちらかというとない」と答えた層も約4割存在しており、価格の安さやリノベーションを前提とした合理的な選択肢として中古戸建を捉えている層も一定数いることが伺ええる結果に。しかし、市場全体の流通を促すためには、過半数が感じている「抵抗感」の正体を突き止め、適切に対処していく必要がある。

抵抗がある理由について、「手放した理由が分からず不安」(32.5%)が1位に。「なぜ前の所有者はこの家を売りに出したのか」という売却理由は、購入検討者にとって最大の関心事。「事件や事故、いわゆる心理的瑕疵があったのではないか」「近隣住民とのトラブルで手放したのではないか」といった、見えない背景に対する警戒心が最も高いハードルとなっている。

プロの見解によると、不安を解消するためには、契約前に売主側から提出される「物件状況報告書(告知書)」の内容を細かく確認することが重要。不動産会社を介して、前所有者の居住状況や周辺環境について透明性の高い情報を開示してもらうよう求めることが、納得のいく取引の第一歩となる。

2位は「隠れた欠陥が心配」(26.2%)がランクイン。木造の中古戸建においては、目に見えない部分(雨漏り、シロアリ被害、基礎や柱の腐食など)の劣化を懸念する声が多く集まった。中古住宅の多くは「現況有姿(そのままの状態)」で引き渡されるため 、購入後に予期せぬ高額な修繕費用が発生するリスクが恐れられている。

プロの見解では、購入前の「建築士による建物インスペクション(住宅診断)」の実施が非常に有効としている。
また、一定の基準を満たしていれば「既存住宅売買瑕疵保険」へ加入することができ、万が一購入後に欠陥が見つかった場合でも補修費用がカバーされるため、大きな安心材料となる。

次いで、3位は「耐震基準が古くて不安」(18.9%)が続いた。大規模な地震が相次ぐ昨今、建物の安全性に対する意識は年々高まっている。特に築年数が経過している古い戸建ての場合、災害時に十分な耐震性を発揮できるのかという点が問題視されている 。

1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物は「旧耐震基準」と呼ばれ、現行の耐震基準を満たしていない可能性が高いため注意が必要 。また、旧耐震の物件は金融機関からの評価が低くなりやすく、住宅ローンの審査が通りにくくなるという金融面の壁も存在する 。検討している物件が新耐震基準以降のものか、あるいは旧耐震であっても「耐震適合証明書」が発行されているか(または耐震補強工事が可能か)を事前にしっかりと確認・試算しておくことが、安全面・資金面双方のリスクヘッジになる。

その他、4位「資産価値が今後下がる」(13.3%)、5位「他人の生活の記憶を感じて落ち着かない」(9.1%)が続いた。

新築価格の高騰を背景に中古住宅への注目は高まっているが、今回の調査では「価格」よりも「見えないリスク」への不安が購入の壁になっていることが分かった。物件状況報告書やインスペクション(住宅診断)、耐震基準の確認など、事前に確認できるポイントを押さえることで、不安を減らしながら選択肢を広げられる可能性がある。
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