レビュー

一流アスリートたちを見ていると、どうしたらあれほどのパフォーマンスを発揮できるのかと不思議に思う。ハードで質の高いトレーニングを積んでいることは想像に難くないが、本書を読んで、「疲労回復」も重要なファクターなのだと気づかされた。


著者は、フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一氏。これまで卓球の福原愛選手や青山学院大学駅伝チームなど、トップアスリートたちのフィジカル強化指導を数多く担当してきた。著者によると、「休むのもトレーニングのうち」。つねに上を目指す選手たちはオーバートレーニングになりがちだが、意識的に休み、疲労回復に努めているのだという。
その背景には、「体力-疲労=パフォーマンス」という公式がある。どれだけ体力があっても、疲労がそれを上回ればパフォーマンスは高まらないからだ。この公式は一般の私たちにも当てはまる。連日のハードワークで睡眠不足が続き、大事な会議で思うようなパフォーマンスを発揮できなかった――そんな経験はないだろうか。「疲労回復」は、充実した日々を送るために欠かせないアプローチなのである。
本書では、自律神経、トレーニング、食事、睡眠、入浴など、さまざまな側面から疲労回復の方法が紹介される。ノウハウを示すだけでなく、「なぜ、それをやると疲れが取れるのか」という理由も丁寧に解説されているため、非常に納得感が高い。
「最近、疲れやすくなった」「いつも疲れを感じている」というビジネスパーソンに、ぜひ手に取っていただきたい一冊である。

本書の要点

・疲労感とは「そろそろ活動を休んで、ダメージからの回復に努めなさい」というメッセージで、体にとって必要不可欠な存在である。
・疲れない体をつくるには、少し疲れを感じるくらいのトレーニング(有酸素運動と筋トレ)を行って、体力の底上げをする必要がある。
・太ると疲れやすくなるため、食べすぎに注意したい。食べすぎを防ぐには、食べたものを記録するとよい。
・疲労回復において、最も重要なのが「睡眠」だ。夜しっかり寝るには、「起きる時間」を決めることから始めたい。



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