俳優の藤原季節=石神井スポーツ=が1日、東京・後楽園ホールで行われたスーパーバンタム級(55.3キロ以下)の4回戦に出場し、プロデビューを飾った。藤原は試合後、プロボクサーを目指したきっかけについて語った。

 デビュー戦は松村航=FUNABASHI=と対戦したが、1ラウンド2分6秒でTKO負け。試合を終え、「本当に厳しい世界です…。1ラウンドで終わっちゃったのはショックですね。本気で勝ちに行くつもりで練習してきたので、一人のボクサーとしてすごく悔しい」と肩を落とした。

 藤原は2025年配信のNetflixシリーズ「阿修羅のごとく」にボクサーの卵役で出演。役作りでボクシングを始め、2024年9月にはプロテストに合格。C級ライセンスを取得した。俳優がプロライセンスを取得する例はあるが、プロの公式戦のリングに上がるのは異例のこと。この決断をした理由については「たった1回の人生なので、1度しかできない経験をしたかった。演技じゃないリアルな世界で戦ってみたかった」と説明した。

 続けて「阿修羅のごとく」の撮影時の出来事を挙げ、「エキストラの方にお手紙をいただいて『闘病していたんですけど、立ち向かう勇気をもらいました』って。自分のためにボクシングをやるんだと思っていましたけど、誰かに力をもらって戦っているんだなと思いました」。

試合前にも手紙を読み返し、「一人でここまで来たわけじゃないんだなと痛感しました」と心の支えになっていたことを明かした。

 週に5~6回の練習を重ね、10キロ減量を経て試合に臨んだが、悔しい結果に終わったデビュー戦。それでも、これまでの過程を振り返り「財産ですね。ボクシングジムのみんなが俳優ではなく、一人のボクサーとして心を許してくれた。俳優、趣味としてやるだけじゃ得られない記憶が刻まれたので、財産です」としみじみ語った。

 10月からは舞台稽古があり、来年3月には主演映画「赤土に眠る」(⾦⼦雅和監督)の公開を控える。今後のボクサーとしての活動については「少し時間をかけて考えます」と言及した。

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