【テレビ局に代わり勝手に「情報開示」】


 まずは山本アナおめでとうございます。私はいいと思いますけどね…山本アナのアナウンサーとしてのキャラクターからすれば、当然「選択的夫婦別姓が法的に認められるその日までは事実婚で頑張る」というスタンスは非常にうなずけますし、それを自局のラジオ番組で発表することもむしろそうすべきだったのではないでしょうか。


 山本アナがキャスターを務める『報道特集』はアナウンサーも現場に出て取材をして、取材に対する思いなんかも述べるというのが売りの番組ですからね…むしろ山本アナに「プライベートはそっとしておいてください」と言われたほうが僕はなんだかモヤモヤすると思いますよ。


 たしかに、かつては「アナウンサーは個人的なことを述べるべきでない」という意見が業界の主流だった時代もありますし、いまでもそんな感じの会社はNHKなどあるわけですけど、TBSはむしろ「正々堂々と私見を述べるアナウンサー」が多い気がしますし、業界の趨勢としてもそっちの方向に向かいつつあるのは間違いありませんよね。となれば、山本アナも働く女性としての視点に立って物申すには自分のプライベートを明かしたほうが自然でしょう。


 かつてのように「原稿読みに徹する職人がアナウンサーだ」というなら、AIアナウンサーが既に登場している現在、もう「AIのほうがニュース読みが正確でうまくて、しかも決して間違わない」という事にまもなくなるんでしょうから、アナウンサーの存在意義は減るばかりです。


 むしろただのアナウンサーだけにとどまらないプラスアルファがないと生き残っていけない時代になりつつある。そんな中で各アナウンサーが「自分なりの強みを身につけて独自性を高めていく」ということがむしろ必須条件になる。


 であれば、山本アナにはこれまで通り「自分の立ち位置を明確にし、私見をどんどん述べていくジャーナリスト的アナウンサー」を揺るがずに続けてほしい。物議を醸すとか偏ってると言われるとか、そんな事気にする必要はないと思うんです。そのへんはTBSの上司たちもそう考えているのではないでしょうか。


 個人個人が偏っていることを気にすることはまったくないと私は思います。むしろいろんな方向に偏ったさまざまな人が「ああでもないこうでもない」ということでメディアの不偏不党なんていうものは担保されるのではないでしょうか。


 だから山本アナにはどんどんプライベートを明らかにして私見を述べてほしいものです。

あ、ちなみに「わたしは仕事では一切プライベートを明かしません」というアナウンサーもそれはそれで全然ありですし、そういうアナウンサーも個人的には大好きです。


(鎮目博道/テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人)


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