中傷動画疑惑で大炎上中の高市首相の陰に隠れ、連立政権を組む日本維新の会がやりたい放題だ。法案提出すらできていない肝いりの副首都構想と衆院議員定数削減を今国会で成立させるべく、約1カ月後に迫る会期末の延長を自民党に要望。
自民党と維新は18日、社会保障改革に関する実務者協議を開催。高齢者の医療費負担「原則3割」への引き上げをもくろむ維新と、慎重姿勢を崩さない自民との隔たりは埋まらないまま、改革案の取りまとめに向けて協議継続となった。
医療費の窓口負担は現状、原則として69歳までが3割、70~74歳が2割、75歳以上が1割。一方、維新案は高齢者人口がピークを迎える2040年ごろまでに、15年かけて未就学児を除く84歳以下を「3割負担」に移行させる内容だ。金科玉条のごとく「現役世代の負担軽減」を振りかざすが、長期的には今の現役世代の負担増になってはね返ってくる。
日本の平均寿命は2023年時点で男性が81歳、女性が87歳。維新案が現実になったら、医療費負担は「死ぬまで3割」の世界がやってくる。全国保険医団体連合会事務局次長の本並省吾氏が言う。
「維新は70歳以上の低所得者の医療費負担を抑える『外来特例』の将来的な廃止も求めています。加えて窓口負担3割引き上げとなると、2580万人もの高齢者が負担増を強いられます。厚労省の『医療保険に関する基礎資料』によれば、75歳以上の高齢者1人あたりの患者負担は年間7万8998円。
ただでさえ長引く物価高で年金生活者は生活苦を余儀なくされているのに、維新は「年齢によらない真に公平な応能負担の実現」と理屈をこねて譲らない。カネのない年寄りはさっさと死ねとでも言うのか。
「政府は高齢者の定義見直しや就労拡大を進めており、すでに現行制度において現役所得並みの高齢者は3割負担です。社会の支え手として高齢者雇用を確保するには、健康維持のためにも受診しやすい環境整備が必要です。なぜ長く働くためのインセンティブを削るのか。受診抑制につながる窓口負担増は働ける高齢者を減らし、結果的に社会的負荷を大きくしかねません」(本並省吾氏)
維新案に自民の田村憲久元厚労相は「基本的な認識が違う」とタメ息交じり。この溝は絶対に埋めてはダメだ。
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