米軍普天間基地の辺野古移設問題が焦点の沖縄県知事選(8月27日告示、9月13日投開票)は、顔ぶれがほぼ出そろった。3選を目指す玉城デニー知事(66)、自民党が全面支援する前那覇市副市長の古謝玄太氏(42)、郵政改革相を務めた船舶運航会社会長の下地幹郎氏(64)による三つ巴の構図だ。

2月の衆院選で大勝し、県内4選挙区を独占した自民は12年ぶりの県政奪還を期すが、暗雲が垂れ込めているようだ。古謝陣営の事務所開きが憶測を呼んでいる。


 那覇市出身で元総務官僚の古謝氏は、イの一番に出馬表明。3月の会見では「いま沖縄に足りないのは希望だ。誰もが生きていきたいと思える場所を実現する」と意欲を語った。選挙戦はこれが2度目。東大薬学部を卒業後、中央省庁入りしたピカピカの経歴を引っ提げ、2022年の参院選に自民公認で挑むも、野党系現職に2888票差で敗れた。


 満を持して臨む知事選にあたっては、5月に県内最大級のリゾートホテルの宴会場に1000人超を集めて事務所開きを実施。資金力を見せつけているものの、集票力は比例しないのか。新たな事務所開きが口の端に上っている。


「7月18日(土)に宮古島の中心部で事務所開きが予定されているのですが、この日はあいにく仏滅。台風9号が猛威を振るった影響で11日(土)にセットされていた各地の事務所開きが流れてしまい、日程が立て込んでいるとはいっても、縁起が悪い。

選挙で験担ぎは決しておろそかにできないところ。翌日の19日(日)や1週間後の25日(土)は大安ですが、やりくりする余裕もないほど焦っているのか」(県議会関係者)


■下地幹郎氏の出馬表明で情勢は不透明に


 県内全11市のうち10市長のほか、多くの町村長が古謝支援を表明している。参政党に続き、国民民主党や日本維新の会も党本部レベルで推薦する方針だという。国政では自民と袂を分かった公明も県本部レベルで推薦を出すと見られている。


「侮れないのが参政党の浸透力。昨年7月の那覇市議選や11月の糸満市議選では公認候補をトップ当選させた。右派勢力が結集する上、辺野古沖の転覆事故が発生し、デニーさんは首の皮一枚と不安視されていたものの、一定の保守票を持つ下地氏の参戦もあり、分からなくなってきました」(永田町関係者)


 宮古島市出身の下地氏は衆院議員を6期務め、野田政権で郵政民営化担当相として初入閣。自民を振り出しに、国民新党や維新などを渡り歩いた。2024年10月の衆院選に沖縄1区から無所属で立って落選。知事選挑戦は2014年、2022年に続き3度目となる。


 投開票まで2カ月を切った。選挙戦はどんどん熱くなる。


  ◇  ◇  ◇


 地方選に関する最新ニュースは、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などでも詳しく報じている。


編集部おすすめ