特別国会のゴタゴタで、24日の予定だった高市首相出席の衆院予算委員会の集中審議は閉会後の27日、行われた。焦点は高市事務所をめぐる疑惑だ。

直前に出された木下剛志秘書の「陳述書」などをもとに、中道改革連合の後藤祐一議員が暗号資産「サナエトークン」発行への関与について追及。高市は「私や私の事務所が承認したものではない」と繰り返したが、陳述書に“矛盾”も見つかり、疑惑はさらに深まった。


 高市首相が「陳述書を答弁に代えてくれ」という国会軽視の答弁をしたのは、先月22日の予算委での後藤の質疑だった。あの時も「サナエトークン」問題が取り上げられており、いかに高市首相がこの件に触れられるのを嫌がっていたのかがわかる。無登録の暗号資産交換業は違法行為にあたる。「SANAE TOKEN(サナエトークン)」発行元がそれに該当する疑いがあり、高市事務所が発行に関与していれば責任重大だからだ。


 後藤氏の質疑で、高市首相は奈良県の自民党青年局有志が運営する「チームサナエ」のXアカウントが、木下秘書を通じて「サナエトークン」発行日の今年2月25日に応援メッセージを投稿したことを認めたものの、「この中に暗号資産といった言葉は出てきません」「アプリ内のインセンティブであるという認識を疑うことなく、リポストしてしまった」と弁解。その上で「私や私の事務所が承認したものではない」と言ったが、後藤氏は「少なくともXで(サナエトークンの宣伝に)加担させられたかもしれない。極めて重大だ」と非難した。


 また、木下秘書は陳述書で、サナエトークンが発行されるまで「『暗号資産』という言葉を聞いた記憶はない」としていたが、木下秘書から週刊現代への4月3日付の回答書では「昨年12月17日のオンライン会議で、暗号資産を配布するというアイデアについて説明があったのではないかと思う」としていた。この矛盾についても後藤は、「2月25日段階では暗号資産を知っていなかったことにしないといけないから、陳述書の内容を変えたんじゃないですか」と疑義を呈した。


■秘書に証人喚問が必要


 週刊現代でサナエトークン問題の取材を続けるジャーナリスト・河野嘉誠氏はこう言う。


「他にも陳述書におかしな点がある。木下秘書は松井氏(サナエトークン開発責任者)について顔と名前が一致せず『面識はない』と言い、5月以降の報道を見てやっと気づいたとしています。しかし、週刊現代への3月10日時点の回答書では松井氏について『勝手連で総裁選を支援していただいていた』と答えている。時系列がデタラメです。陳述書で逃げ切りは許しちゃいけない。木下秘書の証人喚問が必要です」


 疑惑が払拭できない以上、高市首相は秘書を国会に出すべきだ。


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「記録がない」「記憶もない」のオンパレードで逃げ切れると思っているのか。関連記事【もっと読む】『高市首相が追い込まれ「陳述書」提出で墓穴…中傷動画&サナエトークン両疑惑が蒸し返される大誤算』で詳しく報じている。


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