初回の世帯視聴率18.8%と好スタートを切った堺雅人(52=写真)主演「VIVANT」シーズン2(TBS系=日曜夜9時)。8月2日放送の第2話で16.4%とやや数字を落としたものの、他のドラマが2ケタに届かない中で突出した数字をキープしている(数字はビデオリサーチ調べ、関東地区)。


「夏枯れの時期に、これは驚異的な数字です。20年前なら30~40%ぐらいのインパクトがある。先のサッカーW杯の日本対ブラジル戦(フジテレビ)が15.9%。もちろん、ブラジル戦は深夜2時でしたし、NHK BSでも放送があったので、単純には比べられませんが、『VIVANT』がいかに関心を集めているかが分かります」(広告代理店関係者)


 配信でも、TVerの再生数で歴代最高記録を塗り替え、有料のU-NEXTでも、メーキングや副音声版も含めて同プラットフォームの国内ドラマ視聴ランキングでトップを独走中。レビューサイトFilmarksでは、《第1シーズンほどのワクワク感がない》《お金かけた、それだけ》《AIハヤトって必要?》などの辛口な書き込みも目立つものの、総合的に評価は高く、5点満点で平均4.1(8月7日現在)。考察サイトもあちこちで盛り上がっている。


「辛口な意見が多いのは、それだけ注目されている証拠。“熱狂”といえる立ち上がりなのは間違いないし、考察のしがいがある要素も多い。ただ、2クールの長丁場をこのまま走り切れるかについては、不安要素もあります」と語るのは、テレビコラムニストの亀井徳明氏。亀井氏は「まだ序盤なので、これからいろんな仕掛けがあるとは思いますが」と前置きしつつ、こう続ける。


「シーズン2の序盤、通算話数の第11話、12話をリアタイで見ました。面白かったのですが、どこか懐かしさというか古さを感じて……すぐにその正体が分かりました。

思い出したのは、1970年代から2000年代初期ぐらいの営業マンが喫茶店でコーヒー付きのランチを食べながら読むような、青年週刊誌にあった漫画。『ゴルゴ13』みたいな劇画タッチで、国際情勢を織り込んだスペクタクルです。『VIVANT』を見ていると、ドラマというよりも劇画を見ているような感じになるんだな、と。ただ、その手の劇画はお約束のようにお色気場面もあったんですけど、さすがに地上波の日曜夜9時にそれはない。となると、スパイもののような派手な展開や意外性で見せるしかない。ネットの考察班が飽きてこないか、ちょっと心配になったんですよね。もちろん最後まで見るつもりですけど」


 実際、ネット上には《アニメでやったほうがいろいろできて面白かったかも。実写だとどうしてもチープに見えてしまうのが損》といったニュアンスの書き込みも見られる。


「視聴率が作品の評価と一致するわけではありません。でも、数字がこれだけ突出しているのは、予算だけじゃなく、視聴者を楽しませる工夫があるのは間違いない。『VIVANT』のヒットは、ドラマとしてだけじゃなく、テレビという存在の可能性を示すことにもなるはずだと思って応援します」(前出の亀井徳明氏)


 中高年が昔、喫茶店で読んだ劇画。そのタッチとテンポが「VIVANT」にあって、それに視聴者が熱狂しているのだとしたら、今後は往年の劇画っぽいドラマが支持される時代が来るかも? もちろん予算が許せばの話ではあるが……。


  ◇  ◇  ◇


「知っている層」と「知らない層」の認識の差は相当なもののようだ。関連記事【もっと読む】「VIVANT」めぐり視聴者が二極化…“考察合戦”激化の一方「ヴィヴァントだと思ってた」の両極端…では、ドラマについて熱心に考察する視聴者がいる一方で、タイトルを正しく読めない視聴者がいるという事実について伝えている。


編集部おすすめ