【芸能界クロスロード】


 フジテレビの7月期のドラマ「Tokyo middle 30」は仲里依紗をメインに深川麻衣、のんの3人による35歳を越えた女性のリアルなヒューマンドラマ。女性視聴者を意識したドラマだが、世帯視聴率3%台と低迷している。


 視聴率の良し悪しは話題性にも大きく影響する。典型的な例が夏ドラマで話題を独占するTBSの「VIVANT」。16日放送の14話に宮下今日子が登場。キーパーソンになる謎の美女を演じ注目を集めた。モデルで女優の宮下の夫が俳優の八嶋智人という話題も加味され、クローズアップされたのはドラマ効果に他ならない。


 対照的に低視聴率でもあり、話題にもならないのがくだんのドラマに出演中ののん。


 2013年、19歳の時、能年玲奈の名で朝ドラ「あまちゃん」のヒロインに抜擢されブレーク。翌年、主演映画「ホットロード」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。若手女優有望株として期待されたが、事務所からの独立を巡る騒動が勃発。“能年玲奈”の芸名が使えなくなった。


 芸能人にとって芸名は大切なもの。五木ひろしは3回改名して人気歌手になった。

その時の名は簡単に変えられるものではない。能年は16年に“のん”に改名したが、独立の余波で思うような活動ができずにいた。芸能関係者の話。


「独立すれば、テレビ局が事務所に忖度すると言われ、独立は容易なことではなかった時代。人気歌手が1年近くテレビの仕事がないこともあった」


 地上波から消えたのんは、アニメの声優やミュージシャンとしてアルバムを出すなど地道に活動した。


 苦境の続くのんに救いの手を差し伸べたのは、コンサルティング会社の代表だった福田淳氏。後にジャニーズ事務所が「STARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)」社に変わった時の社長(現在は退任)だ。


「のんが3年間テレビ局でひとつのドラマにも出演が叶わないことは、あまりに異常」と投稿していた。


 折から元SMAPのメンバー3人を出演させないように圧力をかけた疑いで旧ジャニーズ事務所が公正取引委員会から注意を受け芸能ビジネスに対する厳しい目が向けられていた。


 潮目は変わり徐々にテレビ番組への道が開かれたのん。今年1月期に「こちら予備自衛英雄補?!」で12年半ぶりに民放連ドラに復活。そして迎えた今回の地上波GP帯での連ドラ準主演。

しかし低視聴率のまま話題にならずに終わりそうな気配が漂う。


「いかにインパクトを与えて話題になる作品を選ぶかが復帰のポイント。朝ドラ、大河。7月期だったら『VIVANT』。のんが出演していたら、大きな話題になり次の仕事につながった」(芸能プロ幹部)


 のんに続き地上波ドラマ復活を待たれるのは、広末涼子と永野芽郁の2人。


 昨年4月、自ら運転する乗用車で事故を起こし謹慎中だった広末は、今年7月にバースデーライブで歌手として活動再開。女優復帰も視野に入るが、民放はスポンサーの意向が強く働く。不倫に続き事故と復帰へのハードルは高い。


 永野は昨年4月、俳優の田中圭との不倫疑惑が発覚。CMなどすべての仕事を失い休業していたが、昨年暮れ、2年4カ月ぶりにブログを更新。今年は配信ドラマで女優復帰を果たすというが、本当の復活は地上波や映画だ。


「個人事務所の広末と違い永野は大手事務所。

こういう時に頼りになるのは、やはり事務所の力」(芸能関係者)


 2人が再び脚光を浴びるには、話題作出演が近道になる。


(二田一比古/ジャーナリスト)


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