ロシアによるウクライナ侵攻開始から4年半。トランプ米政権が仲介する和平交渉は暗礁に乗り上げ、ウ露両国は互いにドローン攻撃の応酬を繰り広げている。

膠着する戦況にイラ立つプーチン大統領が、戦術核の使用を検討しているとの報道も出てきた。


 ロシアによる戦術核使用の可能性は、侵攻当初から取り沙汰されてきたが、米ブルームバーグは27日、〈ロシアがウクライナ攻撃激化へ、交渉行き詰まり-戦術核選択の可能性も〉と報道。不穏な動きにSNS上では揣摩臆測が飛び交った。


 ブルームバーグは〈ロシアがウクライナで核兵器を使用する準備を進めている兆候は今のところない〉とも報じたが、多くの専門家が「ない」と口を揃えていたウクライナ侵攻を断行したプーチン大統領のことである。何をしでかすか分からない。


「来月18日から20日の日程で行われる下院選挙で、政権与党の『統一ロシア』は勝利確実。しかし、プーチン氏への不満が高まっているのも事実です。首都モスクワ攻防戦を余儀なくされ、厭戦ムードが渦巻く中、プーチン氏としては大戦果を得ると同時に選挙を中止したい。そこで戦術核というわけです。核弾頭を搭載可能な中距離弾道ミサイル『オレシュニク』を繰り返し使用し、ウクライナが迎撃できないことも確認済み。プーチン氏は首都キーウに戦術核を撃ち込み、ロシア国内に非常事態宣言を敷くなどして選挙中止に追い込むシナリオを描いているのではないか。米CIA長官が密かにモスクワ入りしていたことも事態の切迫さを物語っています」(筑波大名誉教授・中村逸郎氏=ロシア政治)



モスクワでは質屋が盛況

 ロシア軍兵士の人員不足も戦闘継続に影を落とす。

プーチン大統領は5月、契約兵士について債務のうち最大1000万ルーブル(約1900万円)を免除するとブチ上げた。平均給与のおよそ8年分の報酬をぶら下げ、借金漬けの多重債務者を戦線に送り込むとは、某漫画のカイジも真っ青の“禁じ手”だ。


「モスクワでは質屋が大人気だといいます。家具や食器などを持ち込んでお金に換えざるを得ないほど経済的困窮が広がる一方、行政府による兵士の死亡補償金の未払い問題も多発。徴兵は思うように進んでいないのが現実です」(中村逸郎氏)


 プーチン大統領暴発のリスクに世界が固唾をのんでいる。


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 4年超に及ぶウクライナ侵攻で手一杯と見られてきたロシアのプーチン大統領が北方領土の択捉島を訪問し、衝撃が走っている。近くて遠い北方領土はどんな様子なのか。9年前の交流に参加し、国後島と択捉島を訪問した筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)のルポルタージュ関連記事【もっと読む】【さらに読む】は必読だ。


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