予想通りの展開とはいえ、空中分解は早かった。


 中道改革連合、立憲民主党公明党の各代表が8月31日に協議し、3党の合流を断念した。

中道は今後、立憲出身議員と公明出身議員に事実上分裂する。分党の手続きに進む見通しだが、一方で、衆院では分党後も統一会派の結成を目指すという。統一会派を組むのは、そうしないと衆院の野党第1党を国民民主党に取られてしまうからという事情もある。


 2月の衆院選直前の中道の電撃結党から7カ月余り。選挙後に参院組も加わる想定だったが、大惨敗により頓挫した。先週金曜(28日)、立憲が中道への合流見送りを決定した段階で万事休す。公明が先行して中道に合流する計画もあったが、「公明色が強くなりすぎる」と中道側が抵抗。結果、合流に前のめりだった公明は、出身議員の中道からの離脱・引き揚げへ傾いた。


■「籍は抜くけどパートナーは続ける」


 ただ、中道の小川淳也代表(立憲系)がことさらこだわったのが、「分党」という言葉を使わない「新たな形態への移行」という表現。岡本三成政調会長(公明系)も開かれた中道の落選者など支部長向けオンライン会議で、マスコミが「分裂」「離脱」という言葉を使っていることに反発していたという。


「籍は抜くけどパートナーは続ける、みたいなもの」(中道の立憲系関係者)と、あくまでも円満離婚を強調するのだが、それは公明系も同様だ。


「立憲から一緒になりたくないと言われ、片思いが成就しなかったということで、仕方ない。

でも中道の理念の旗は下げません。衆院は立憲系といい関係が築けていますし、いったん、仕切り直しと捉えています。ちょうど代表選をやっている国民民主党だって、玉木さんの“与党路線”に距離を置いている人もいる。この先、国民民主にも手を突っ込んでいくぐらいの野党再編が必要です」(中道の公明系関係者)


 法政大教授の山口二郎氏(政治学)もこう言う。


「情けない合流協議の頓挫だが、これを『新しい出発点』と考えないと仕方ない。ここまで合流の形式をめぐる議論ばかりで、新しい勢力が何を目指すのか、一般の人にはよく見えなかった。きちんと敵を見据えて、もう一度、議論すべきです。敵は野党内ではなく、高市政権なのですから」


 3党ともに前途多難なのは間違いない。だが、弱小野党の多党化が定着するようだと、高市首相が高笑いするだけだ。


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