【あの頃、テレビドラマは熱かった】


 「花村大介(2000年/フジテレビ系)


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 渋谷109の“カリスマ店員”から始まった「カリスマ」が、すでにイケてる美容師につく接頭語みたいになっていた2000年。いや、美容師だけじゃなく、予備校教師、店頭販売員、バーテンダー……ときて、“主婦”とか“小学生”とか、あちこちでカリスマが生まれて、もう大喜利状態。

そんな20世紀最後の年は、連ドラの当たり年でもあった。


 最終回視聴率40%超えのTBS系「ビューティフルライフ」、クドカン&長瀬智也人気を決定づけた同「池袋ウエストゲートパーク」、そうそうテレビ朝日系「トリック」もあったし、今や本当に“伝説”になってしまった日本テレビ系「伝説の教師」もこの年の作品だ。


 でも今回語りたいのは、ユースケ・サンタマリア(当時29)の連ドラ単独初主演作「花村大介」(カンテレ・フジテレビ系)。お調子者でひょうひょうと世の中を泳ぎ、それでいて嫌われないという、植木等高田純次的なポジションを20代にして確立していたユースケが、そのイメージのまま三流弁護士を演じていた。モットーが「人生は気合とハッタリ」だから、見てない人でも想像つくとは思う。


 そして初主演のユースケを支えるように「踊る大捜査線」の水野美紀もレギュラー出演していたし、終盤には北村総一朗も登場した。司法試験をぎりぎりで合格した三流弁護士のユースケが、東大卒しか入れない大手弁護士事務所に入るところから。採用の意図は儲けにならない細かい仕事を押しつけるためだったのだが、そこでユースケは持ち前の能天気さと正義感で案件に立ち向かう……というお話。


 実はこのドラマの半年後、木村拓哉が型破りな検事を演じた「HERO」が大ヒットするわけだが、“型破り”という点では、ユースケの花村大介も久利生公平に匹敵する。いや、キムタクのような分かりやすいイケメンじゃないぶん、“かっこよさ”を前面に出さずに(出せないけど)、「気合とハッタリ」+「お気楽」+「正義感」だけで事件を解決していくのは爽快だった。むしろ“ギャップ萌え”ならこっちが優勝!


 ちなみにオープニング主題歌は、木村由姫の「LOVE&JOY」。ドラマ同様大ヒットはしなかったけど、のちにDJ OZMAがカバーしたり、“あやまんJAPAN”が「ぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぴー」と歌ったりした、耳に残りやすいダンスチューン。

あ、もうちょっと後には中日ドラゴンズの“ドアラ”もこの曲で踊ってたし。しかも、主人公の名前だけでドラマのタイトルになるなんて、あの「古畑任三郎」や「半沢直樹」と並ぶじゃないか。


 だからだから、ドラマ史に埋もれさせちゃいけない! と、気合とハッタリで言ってみる。 


(亀井徳明/テレビコラムニスト)


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